登山届を絶対に提出しなければいけない理由

登山をされる皆さん、登山届を出していますか?

上高地なんかで見てると、現場で登山届を出している登山者は10%いないんじゃないかなぁ〜と思うほど、みんな登山届を出していません。もちろん事前に提出しているかもいるのでしょうが。

長野県や岐阜県なんかは条例で登山届の提出が義務付けられています。
私??もちろん事前に提出しています。

県警にFAXしたり、コンパスで登録したり。

でも、普通の登山者ではきっと少数派。

面倒くさいですよね。いろいろ記入して提出するのは。
でも、登山届はメチャメチャ大事なのです。

特に単独行の登山者は、絶対に提出して下さい!!!

 

登山届を出す意味

もしもの時、遭難事故などでは素早いレスキューの対応の可能性が高くなります。
何処にいるかわからない登山者を探すのに比べると、遭難救助に必要な時間も費用も大きく抑えることができます。

さらに、事前に登山計画書を書かない方は、計画的な登山プラン、必要な装備や食料の準備など行き当たりばったりの登山を避けることができます。とはいえ、登山口で書いていてはあまり意味がないですがね。

私は、計画書と名簿を事前に県警に提出することが多いです。

このあたりは、登山届を出している方も、出していない方もわかっているのではないかと思います。

面倒くささが上か、慎重さが上かの差でしょう。。。

なぜ単独行の登山者は絶対に登山届を出さなければいけないのか

単独行のリスクはそもそも非常に高い

グループで登山をしていて、全員が同時に遭難事故に巻き込まれる可能性はそれほど高くありません。誰かは救助要請出来る場合が多いと思います。雪山の雪崩事故などの可能性はありますが、単独行に比べるとリスクは大きく下がります。

それに比べると単独行の危険性が高くなるのは当然です。

遭難事故があれば、誰も救助要請をしてくれない可能性が高いです。
特に登山者が少ないマイナールートや雪山では。。。

登山届がなければ遭難時にどこを歩いていたかわからない

家族や友達に登る山とコースを伝えている場合は、まだマシですが
天気が良いからとか理由でふらっと山に行き、遭難してしまうと最悪です。

どの山に行っているかすら分からなければ、探しようがありません。

警察に頼み、Nシステムや防犯カメラなどで移動経路を辿り、山が特定できる場合もあるでしょうが、時間がかかります。

遭難救助は一刻を争うので、その時間が致命的になるでしょう。

ここまでも、それなりに登山をしている方なら想像は出来るでしょう。

登山届を出しておかないと死んだ時に迷惑がかかる可能性大!

もちろん山で死んではいけません。しかし、危険が伴なう行動であるので、事故を0にするのは無理でしょう。

ここからは、実話ベースの話です。
昨年の夏に友人の友人が北アルプスで滑落しました。奥さんと小さい子供がいたそうです。

天候が悪く、ヘリが飛べず行方不明で数日が経ちました。
そして、残念ながら遺体で発見されたわけです。

この時、私は遺体がすぐに見つかってよかったね。と言ってしまいました。
滑落した山域と、発見までの時間で絶望的なのは簡単に予測できます。
見つかってかったねと言った理由は、
遺体がすぐに出てこなかったら大変なことになると思っていたからです。

死亡と行方不明ではその後の対応にとっても大きな差が出てしまいます。

役場に勤める別の友人から聞いたこと
ご主人が行方不明になって7年が経過し、
やっと死亡認定されたと嬉しそうに手続きに来られた方がいたそう。
話してみると、行方不明になった方は登山が趣味だったとか。
しかし、どの山に行くかも伝えずに出ていき、帰って来なかったそうです。

遺体が出ればすぐに死亡認定ですが、行方不明ではそう簡単にいかないようです。。。

死亡と行方不明では大違い!

友人、知人にとって、山で遭難して遺体が出てこなければ、死んでしまったという認識になるでしょうが、家族にとってはそう簡単にはいきません。

上記のように行方不明が死亡扱いになるまでは通常7年もかかるのです。

行方不明の場合の不利益
・死亡保険金が受け取れないばかりか、保険金を収め続ける必要がある
・年金、社会保険も遺族年金が受け取れないばかりか収め続ける必要がある
・本人名義の金融資産も解約不可
・住宅ローンがある場合も支払い免除なし。(団体信用生命保険)
・残された配偶者の再婚が不可

もしも子供のいる家族で、旦那さんが山で行方不明になるということは、仕事での収入が入らないばかりか、保険等の支出は継続されるので、残された家族には追い打ちをかけるような事になります。経済状況によっては残された家族は悲しんでいる暇もないかもしれません。

きちんと登山届を出してくれていれば、場所を絞って捜索ができればと思われるでしょう。

登山口や小屋などで行方不明者の情報を探す張り紙を目にします。
無事生きているわけないのにそんなに探しても・・・
事情を知らない頃はそんなことを思ったりしましたが、それには生きていなくてもいい、遺体だけでも探したいという家族の強い思いがあるのでしょう。

とにかく登山届や計画書は必要

自分の為はもちろん、家族を不幸にさせない為にもきちんと登山届を出す。
計画書を家族に残しておくなどといった習慣をつけるようにしましょう。

私はガイドの計画書を家のコルクボードに貼り付けて出かけます。
友人と行く場合はFBに記載した計画内容をコピペして妻にLINEで送っています。
もちろん、別に登山届を提出しています。

どうやって登山届を提出するか?

登山口で提出するのもOKですが、コンパスを使って提出するのがいいかと思います。
自由形式ではないので、使いにくい場合もありますが、事前にしっかり計画をたてるという観点から、登山口で急いで汚い字で記入(私の事)よりいいと思います。

警察へのFAXはたらい回しにされたり、電話から切り替えてもらったり、面倒。
理想は全警察へ(県によって対応バラバラ)メールで直接送ることです。

警察へのお願いですが、FAXはもう前近代的な送受信機器ですので、早く公式にメール提出に対応してくれないかな?そうすれば提出率上がりますよ!

登山のコンパス~山と自然ネットワーク~
登山計画、登山届け、下山届けを日本全国どこでも提出でき、友人や家族と共有できます。初心者の山ガールも分かる登山地図の読み方など、安全に、安心して山や自然を楽しむための情報が満載

10代から80代まで幅広い顧客に、登山やアウトドアスポーツを案内。日本百名山はもちろん、海外経験も50ヵ国、130回を越える。地理学を専攻していたので、地図や自然にも詳しい。登山専門旅行会社の元大阪支店長。山のガイドだけではなく、登山旅行のプランニングも得意。最近は離島、カヤック、サイクリングなどのアウトドアの依頼が急増中。

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