ファイントラックのカミナドーム2を買ったのは2017年になります。
買ってから、レビュー書かなきゃ!って思いながら2年も経ってしまいました(汗)
めったにファイントラックのカミナドームを使わないので(勿体無いなぁ)、書かなきゃ〜と思いつつ、時間ばかりが過ぎて。一応ガイド目線で書いてみます。
冬の唐松岳や富士山、北は知床岬、南は奄美群島の加計呂麻島までいろいろな場所に持っていきました。
ファイントラックのカミナドームテントとは
ファイントラックの唯一のテントラインナップです。超軽量のWウォールテント。他社の製品と比べてちょっと高いけど、軽量なのは間違いありません!
本体の重さはなんと1人用のカミナドーム1が1120g、2人用のカミナドーム2が1280g、4人用のカミナドーム4が1840g めちゃめちゃ軽いですね! 4人用で2kg切るんだ。。。
ちなみに自分が使っているのはカミナドーム2です。
カミナドームのアイテム別重量・サイズ一覧
ファイントラックさんのサイトより引用しました。
カミナドーム1
入口:1箇所
重量:1,120g ※ガイライン・収納袋・ペグ8本を含む総重量は1,270g
収納サイズ:本体8×15×25cm ポール39cm
カミナドーム2
入口:1箇所
重量:1,280g ※ガイライン・収納袋・ペグ8本を含む総重量は1,430g
収納サイズ:本体8×17×27cm ポール39cm
カミナドーム4
入口:2箇所
重量:1,840g ※ガイライン・収納袋・ペグ8本を含む総重量は1,990g
収納サイズ:本体9.5×18×33cm ポール36cm
※使用人数は、荷物をテント内に入れることを想定した上で快適に使える人数を表示しています。
圧倒的な軽量化には理由あり
初めて持った時は、「かる」って思いました(笑)
理由は極薄のテント生地と超高性能のポール。
良かったので、カミナドーム4も後日追加購入!
極薄のテント生地
テント生地はホントに薄くて、テント内から見上げるとフライシートが透けて見えます。目の錯覚か、少し広く見えます。
薄くても生地が弱ければ困るのですが、テントとフライシートの要所には超強度のダイニーマが縫い込まれています。ダイニーマは登山用品であればスリングなどに使われる、非常に強い繊維です。
DAC社のポールを採用
きっとDAC社って何???って思われたと思います。
ヘリノックスって聞いたらわかるかな? チェアワンとかの製品を作っているメーカーです。ヘリノックスといえば、素晴らしい強度&軽量のポールを採用したキャンプファニチャーが有名です。私もヘリノックスの製品はいくつか使っています(ちょい高いけど価値あり!)
ということは、このカミナドームのポールも軽量で強度があります!
※追記 普通に使っていたのですが、ポールが曲がりました。過剰な信頼はしないほうがいいかもです(笑) 実際の使用には全く問題ありません!
色んな場所に持っていきました
小さくて軽いので、色んな場所に持っていきました!
知床岬
クマの足跡だらけの砂地でキャンプ!
北アルプス
北アルプスの縦走にも
大雪山
工事中だった白雲岳避難小屋のサイトではカミナドーム2と4を持参
雪山
北アルプスの雪山でも大活躍
富士山にも
立山にも
シーカヤック
小さいのでカヤックでのツーリングにもピッタリ
実際に使って気がついたポイント
私はこのテントの競合は、モンベルのステラリッジ、アライテントのエアライズだと勝手に思っています。仕事上、色んなメーカーのテントに触れる機会があるので。
意外と面倒な設営
このテントを使う前に主に使っていたのが、アライテントのエアライズシリーズですが、ポールを差し込むスリーブの末端が袋状になっています。設営簡単です!しかし、このカミナドームは両端ともグロメットにポールを差し込む必要があります。テントで苦労するところって、この設営なんですよね。特に初心者は。
袋状になっていると、強風下での設営はかなり楽です。特にソロのテントは他に手伝ってくれる人がいない前提が必要ですから。4人用ならこの仕様でもOKだと思うんですが。このポイントではエアライズやモンベルのステラリッジがいいかなって思います。
しかし、耐久性という面ではグロメットにポールを差し込むほうが上ですよ!
フライの調整ベルトは方向逆じゃない?
フライをしっかり調整する時に引っ張るベルトですが、下向きに引っ張ることになります。
実際にやってみると、これはやりにくい。地面方向へ引っ張るのは良くないと思いますよ。
逆にしたら、逆にしたで、テントの四隅を留めていたペグが抜けちゃったりしそうだけど。
穴が飽きそうなポールのスリーブ
設営で最初にするのはポールを組み立てて、スリーブに通すことなのです。なんどかドッキっとしたことがあります。勢いよくポールを入れていると、時に引っかかります。カミナドームは生地が薄いので、ポールが生地を突き破らないか不安になりました。基本、厳しい環境では素早くテントを設営したいので、優しく丁寧な扱いはあまりしません。。。そんな時、現場では写真を撮れないので、自宅でその状態を再現してみました。
すぐに外れるオプションのロフト
テントの天井部に物を置けるロフトは便利です。ヘッドランプやメガネやその他いろいろ。これはオプションなのですが、撤収&設営をするとかなりの確率で外れています。これまで色んなメーカーのテント使いましたが、このロフトがすぐに外れるのはカミナドームだけ。。。 外れやすい理由は、カミナドームの冬用の内張りと関係があるそうです。メーカーは言い訳しますが、欠陥なのは間違いない。
なめらかで凍結に強いビスロンファスナー
残雪期の山とかで、夜に雨が降って朝になって凍ったことありませんか?こういうシュチュエーションは多くないと思うのですが、普通のファスナーだと大変です。テントから出られなくなってしまうことも(笑) その点、ファスナーがビスロンだと安心ですね。ライバルもビスロンファスナーに変更してきているので、特別なポイントではないですが。
国産と謳うなら、もう少し縫製の質を高く
テントに限らずですが、ファイントラックは国産であることを強調して宣伝しています。しかし、贔屓目に見ても国産=高品質とはいえない時代になっています。手にした時にもう少し裁縫の品質上げないといけないんじゃないかなと思いました。素材は良い、アイデアも良い、でも縫製はちょっと雑です。。。値段が高いだけに残念。
広い室内空間
他社の4人用と比べると、室内空間が広いです。特に天井部が広く圧迫感を感じません。カミナドーム4は7人で食事をしても全く狭く感じませんでした。
カミナドームを使う理由
カミナドームは特別な機能を持たせたテントではないです。軽量で強度を併せ持ったベーシックで基本的なテント。それが四季があり雨も雪も多く、風も強い日本の気候に対応しています。結局それが長く使われる製品の特徴ではないでしょうか。
- 圧倒的な軽量
- きちんと設営すれば、強風に強い
- 内張りなどのオプションも豊富
- メンテナンス用のキットもすぐに購入できる
- ガイドが使うにはいい感じ
こんな方にカミナドームはおすすめ!
- とにかく軽くて丈夫なテントが欲しい
- 山のキャンプ場で初心者感を出したくない
- 厳冬期に使いたい(OPが豊富)
- 修理用のパーツが簡単に手に入る(海外メーカーだと時間がかかることも)