
登山ガイドの沖本です!
2025年の7月は北海道でガイドをしていました。
今回は難易度高めの知床半島縦走を案内です。いろんな意味で難易度の高くなった知床半島の縦走ツアー。今回は悪天候をもパワフルに乗り切れる常連のお客様です。
知床半島縦走の日程
知床半島で2泊して縦走する内容です。すごく、すごく頑張れば1泊でも可能ですが、ただ歩くだけになってしまいます。知床まで行ってただ歩くだけなのは勿体無い。楽しんで歩きたいので山中は2泊します。
今回の日程のポイントは、羅臼岳の岩尾別登山口からカムイワッカ湯の滝への移動。ここは時期によってはマイカー規制が適用されます。効率よく旅をしたいと思うと下山口の岩尾別まではマイカー、そこからは車の回収が不要なタクシー移動が必須!このタクシーがウトロには1台しかなくて、登山シーズンには激しい争奪戦となります。今回の手配の最難関はこのタクシーでした。※早い時期に連絡しても予約は受けてもらえません。ドライバーさんの気まぐれ的な感じがあります。
| ① | 女満別空港=美幌峠=ウトロ温泉 |
| ② | =岩尾別登山口=タクシー=カムイワッカ湯の滝(240m)…知床硫黄山(1562m)…第一火口キャンプ場(1340m) |
| ③ | …南岳(1450m)…二つ池…サシルイ岳…三峰キャンプ場(1460m) |
| ④ | …羅臼平…羅臼岳(1660m)…羅臼岳…岩尾別登山口(220m)=ビジターセンター=知床峠=羅臼港〜根室海峡ホエールウォッチング=中標津 |
| ⑤ | =屈斜路湖サップ&カヤック=女満別空港 |
知床半島縦走 知床硫黄山から羅臼岳
ウトロ温泉へ
今回は女満別空港でお出迎え。私は北見で前泊してのお出迎え。この日がJALの伊丹→女満別線の就航日

インバウンドが増えて、北海道の観光地の宿泊代金は爆上がり。以前によく宿泊していた民宿は、大手に買い取られ改装されてバカ高い宿に…。ということで、今回は数少なくなった手頃なペンションに泊まったのですが、素泊まりだけ。ウトロは飲食店が全く足りてなくて、北見のトリトンでお寿司を事前に買っていきました。本当に事前のリサーチ大事ですよ。夏のウトロは夕食難民発生しています。コンビニも朝早くから開いてないので、朝ごはんも買っておきましょう。セイコーマートなんて9:00開店ですからね!

初日は移動だけなので、少し遠回りして寄り道しながら。美幌峠からの景色。
雲が怪しい。そう天気予報はこの先2日間は雨予報。

和琴半島に立ち寄ってから知床半島のウトロへ

オシンコシンの滝

夕方になり雨が降り始めました。しばらくは悪天候予想。唯一の救いは、登山最終日は快晴予想!
宿の食事はないので、北見のお寿司屋さんトリトンで買ってきたのを頂きました。味は間違いありません!
北海道といえど夏、もちろんクーラーボックスで冷蔵状態のまま運んでますよ。

カムイワッカ湯の滝から知床硫黄山
朝はタクシーの運行してくれる時間からスタート。日程のところでも書いていますが、このタクシーを手配できるかどうかが、今回の企画の肝。羅臼岳の登山口、岩尾別温泉に移動して、車を止めてタクシーを待ちます。朝イチで羅臼岳へ登るお客さんが降りたタクシーに乗り込んで、カムイワッカ湯の滝まで。
昼間は多くのお客さんが来るカムイワッカ湯の滝。今は完全予約制になっているので、誰もいません。

滝の少し先に、登山口。いよいよ知床の大自然に挑む登山のスタート。

羅臼岳と知床硫黄山、知床の山の代表は羅臼岳ですが、難易度は遥かに知床硫黄山が上回ります。山も深いし、技術的難易度も上。さらに登山道の整備も万全ではありません。人が少なくてワイルドな登山が楽しめるのが知床硫黄山です。
北海道といえど、登山口の標高が高くないので蒸い。テン泊装備に急登で体力が削がれていきます。

登山道の整備も羅臼岳ほどはされていないので、ワイルドな感じになってきましたw

進んでいくと、硫黄沢に出ます。この先は沢を登っていきます。

頑張れと言うしかない感じの雰囲気に

アルプスなどのテント泊登山と違うので、体力が削がれていきます。

標高は高くありませんが、北斜面なので雪渓はそれなりに残っています。

しんどい時ほど笑って写真を撮りましょう!!

そんなこんなで、知床硫黄山稜線付近へ。ここからは高山植物のエリア
シレトコスミレが残っていました!

あと少しだ
高山植物がキレイ

何にも見えなかったけど、知床硫黄山の山頂です!
本当にお疲れ様!!

ここから第一火口キャンプまで下りなのですが、雪渓のトラバースなどコンディションが非常に悪かった。
基礎的な技術や体力はあるお客さんなのですが、安全面でも私と来て正解だったと思います。
写真の雪渓は安全なところです

やっとテントサイトに到着です! ここは誰も登山者がいなくて貸切状態。

咲き誇るチングルマのお花畑の中でテントを張ります。

山で頑張った後の最大級のご褒美!みたいな景色でした。嬉しすぎて涙出ちゃったね。

この景色が貸切なのは凄い

雨に打たれたチングルマ

チングルマだじゃなくミネズオウもキレイでした

夕食はメスティンでお米を炊いてみんなでシェア。
私は無印のカレーのあいがけ。

食料品やゴミはヒグマを寄せないように、少し離れた場所にあるフードコンテナに保管します。

知床半島核心部縦走
登山2日目。結論から言うとかなりハードな天候で、厳しい登山でした。
厳しいズルズルの急登

非常に体力を消耗します。私がザックを代わりに担ぎ上げることもありました

なんとか登ると狭い稜線

次はハイマツの藪漕ぎ 林に突っ込んでいく感じw

森を抜けると次は湿地帯

登山道が川に もちろん真ん中をバシャバシャといきます。
この写真を見て、気づきませんか? 普通の山なら、靴を濡らしたり汚したくない底レベルの登山者が、脇の植物を踏んで道を広げてしまします。しかし、ここではそういった景色は見られません。植物を踏んだりして登山道を広げたりするようなレベルの登山者が少ないことを意味します。水の中を歩きたいわけではありませんが、気分はいいです。

写真では伝わらないけど、強烈な風。立っていられないほどの時もありました。

雨風強烈で、一眼を出すどころではなく、iPhoneのカメラレンズも濡れっぱなし

厳しい登山です

このような登山道を繰り返して

ここが知床半島の稜線だという実感をほとんど感じることなく、進んでいきます。

沢の水が氷水みたいに冷たい!!

雪渓の雪解け水でした!

少しづつ天気はマシになり、高山植物がキレイだと楽しめる余裕も出てきました。


しかし、前半の疲労蓄積は半端なく。宿泊は予定の羅臼平まで歩くのが困難と判断、手前の三峰キャンプ場に変更しました。
ボロボロといっても過言ではない状態で、キャンプ地へ。

この日もキャンプ場は貸切
お疲れ様でした!!

あれ?晴れてきた!!

そうなると、あっという間に青空に! 久しぶりの太陽です!!
歩いてきた登山道が見える。

翌日はこの方向へ歩きます

ボロボロになった、モンベルのレインパンツ。主な原因はハイマツの攻撃です。

夕食の調理にかかります。今日もお米は炊いて、他はレトルトなど。

頂きます!!

大変な1日でしたが、キャンプ地で晴れてよかった〜
羅臼岳とホエールウォッチング
キャンプ地を羅臼平から三峰と手前に変更したので、頑張らないといけません!
4:00にはキャンプ地発。北海道の夏は早くから明るいので助かります。

晴れていますが、夜露が植物に付いているので、レインウェアは必須。靴はまだ完全に濡れた状態…

このエリアはチングルマは果穂になり終わってしまいましたが、次の花となるエゾツツジが咲き始めました。
この組み合わせも美しい!

順調に登っていきます。天気がいいと登山は楽しい。

そして、羅臼岳が見えてきました!山頂はガスの中ですが、登頂する頃には晴れてて欲しい。

羅臼岳にとりついた頃には完全に晴れてきました!
羅臼平から先は登山道の整備がいいから、とっても歩きやすい。普通の百名山登山です。

そして、山頂へ!!

やっと知床半島の全貌が見えました。

この日の天気にかけてよかった!
ちなみ、こんな天気の日は、普通に岩尾別登山口から登ると大混雑します。山頂付近は岩場だし。山頂は狭いし。
こんな貸切状態の山頂にはなりません。山の中で宿泊した人の特権みたいなもんですね。
るんるんで下山開始です。

登山が1日ずれてたら…なんてことは言わないようにしましょう

羅臼平からは特急下山

なんといっても次のスケジュールが待っています

想定時間のギリギリで無事下山!!

止めておいた車に戻って、急いで出発。
知床自然センターで、羅臼岳をバックにスイーツ補給。

知床峠でさっきまでいた羅臼岳を眺めて

羅臼側のホエール&シャチウォッチング船へ!
お昼はセイコーマートのおにぎりを船内で食べるというギリギリな感じ

さっきまで歩いていた山並みを、海から眺めるという贅沢。

ウォッチングでは、残念ながらシャチは見つかりませんでしたが、マッコウクジラは何回も観察できました。

クジラの撮影も楽しい


山も海も充実でした。
羅臼から宿泊の中標津まで移動します。中標津は最近新しいお店ができたり、北海道の地方にしては珍しく、勢いがあります。
ここに泊まった理由は、翌日の行程とお寿司です。
食べにいくと、見事な虹が迎えてくれました。

安定の美味しさ!! ホタテは美味しいし、北海シマエビまである。

最高の打ち上げでした!
屈斜路湖サップ&カヤック
最終日は朝早く出発です。濡れている荷物が大変なことになっています。

まだ人の来ない某駐車場で、テントなどを乾かします。
帰ったらすぐに仕事のお客様にとって、これは大事です!!マンションだと干すのは大変。
朝とはいえ、日差しは強くて、テントなどはあっという間に乾いていきました。

待っている間に朝食 材料は全部セコマで調達しました!

食事が終われば、テントは乾燥済み。天気が良くて暑い(30℃)超える予定ので水遊びのおまけ。
弟子屈の友人宅に保管していた、サップとカヤックを取り出して、屈斜路湖へ。

カヤックも出動

映え写真狙ってみた

天気が良くて、気持ちいい

目指すは和琴半島の温泉の湧くオヤコツ地獄

泳いだり

温泉で癒されたり

山の中は大変といえば大変でしたが、思い出に残る登山となりました!
ありがとうございました。
