年に一度は家族で大きな山に登りたいと思っています。
昨年は富士山、そして今年は北アルプスの白馬岳へテント泊で娘を連れて登ってきました。
北アルプス(白馬岳)に子供と登る注意点
登山に絶対必要な装備
いくら体力があっても、天気が良さそうでも、絶対に必要なのは登山の装備です。
北アルプスに登るにはきちんと準備をしないといけません。富士山よりも山小屋の数が少ないので、富士山以上にきちんとした計画が求められます
レインウェア
ポンチョではなく、ジャケットとズボンに分かれるセパレートタイプのが必要です。できれば、防水透湿性素材のものがいいですが、子供は成長が早く、何回も使わない可能性があるので、オークションやメルカリなどで購入してもいいかもしれません。使い終わったら、売ってもいいし。天気予報に関係なく必ず用意します。ビニールタイプのものは蒸れるのでダメです。
防寒着と速乾性の服
稜線に出ると冷えるので、フリースやジャケットなどの防寒着が必要。登山用の高いものでなくてもいいので、持参して下さい。子供の体は大人に比べるととても冷えやすいです。手袋も必要です。綿のシャツは濡れると乾かないので不可。乾きやすい服を準備して下さい。
登山靴
ハイカットの靴がおすすめ。ただ、子供は足首が柔軟で怪我をしにくいので、運動神経のいい子だったら運動靴でいいと思います。でも運動靴は少し雨が降ると濡れてしまいます。 大人は絶対にトレッキングシューズか登山靴が必要。
水筒
どこの山でも必要です。ペットボトルでもいいけど、ナルゲンボトルは子供が喜びます。
北アルプス登山のトレーニング
北アルプスに色々なルートがあるので、どれを登るかによりますが。白馬岳を例にすれば、運動を全くしない人が登れる山ではありません。登れたとしても、楽しくは登れないでしょう。なんとか登れるということと、楽しく登れるは全く別のことです。楽しく登るためには、少なくとも数回は親子で登山をして準備して下さい。そして山に持っていく装備を事前に使ってみてください。富士山では親より子供が元気で、疲れた親が子供に当たるシーン・・・を時々見かけますが、北アルプスでは見かけたことがありません。みんな準備をきちんとしてるのかな?? 親は絶対にトレーニングをきちんとして、余裕を持ち子供に接して下さい。いくらランニングや水泳、ジムに通っても、登山の練習はできません。山の練習は山でしましょう。
登山コースの選び方
最初のアルプスなら、縦走しないで往復した方がいいと思います。でも、それは連れて行く親のレベルによるかな。できれば一度歩いたことあるコースを子供と歩いて下さい。余裕を持って接することが出来できます。
歩行時間が長くなりすぎると余裕がなくなります。道中も花など興味あるものが出てきますから、立ち止まる時間が意外と長いことを考慮しましょう。岩場があると、子供の足ではなかなか届かないこともあります。岩場のないコースを選びましょう。
楽しく登る!
ある意味、これに尽きます。
女の子の場合は気に入った服や靴があるとテンションが上がります!お気に入りのお菓子やジュースもあったほうがいいだろうし、ストックで引っ張ってあげれば喜ぶし、雪でだって遊びたい。山頂まで登れば、これまで見たことないような景色にきっと喜んでくれると思います。褒めちぎって、やる気を出させましょう(^_^) そして、ちゃんと歩いた後のご褒美も。
白馬岳ってどんな山?
白馬岳は北アルプスの北部にあり、日本百名山にも選ばれる、標高が2932mの人気の山。豊富な残雪があり、大雪渓は一年中溶けることがなく、日本最大規模。そして豊富な雪解け水が豊かな高山植物のお花畑を育みます。展望、残雪、お花畑と北アルプスの魅力が詰まった山。繁忙期は非常に混雑し、富士山に近い渋滞になることもあります。
実際に親子で白馬岳に登ってみた
以下のコースで歩きました。一般的ですね〜。
①八方温泉=マイカー=猿倉(1230m)…白馬尻…白馬大雪渓…葱平…白馬岳キャンプ場…白馬岳(2932m)
②…葱平…大雪渓…猿倉
八方温泉でのんびり(^^) 浴衣を着て娘はご機嫌。
お腹いっぱい食べて明日に備えます。
猿倉から白馬岳
新しい靴で娘のテンション高め(^^)
個人的にはboaシステム嫌いだけど、子供は喜ぶ!
猿倉から大雪渓
4:00にホテルを出て、猿倉へ。夜に来て、車中泊していた人が多い感じ。
既に車が結構止まってます。
準備をして、雨の中を出発。
まずは大雪渓を目指します。白馬尻へは歩きやすい林道が多いです。
キヌガサソウの群落が見事!
1時間程度で白馬尻に到着 雨上がってくれないかなぁ・・・・。
一生懸命歩いています。
キヌガサソウは葉っぱと花弁の数が同じですよ!
「雪が大すきやねん」って言ってたが、この雪を見てビビる娘(^^)
スキー場みたい。。。。って。
白馬尻から15分程度で大雪渓へ。
初めてアイゼンを装着して歩きます。
大雪渓とは3.5km、標高差600mの巨大な残雪
どこまで登るかも見えないし、不安そう。
この白馬大雪渓は糸魚川静岡構造線に位置するので、周辺の山が非常にもろく、落石が絶えません。このようなコンディションで登るのは注意が必要。
あまり初心者向きではありません。
弟は初の本格的な登山。飛んでます! 兄弟考えることは同じ??
ココを下ると思うと怖いっていう娘。
確かに、大雪渓は下りのほうが危ない!
富士山と違い、この山には子供はあまり登ってません。
小さい体で頑張る(^^)
こんな状態で落石がありました。10mくらいの位置に50cmくらいの石がサクサクと音を立てて落ちていきます。怖いね~。
雪渓が終わる頃にはガスが晴れてきました。
ミヤマキンポウゲ
クルマユリ
ハクサンフウロ
カラマツソウ
景色が見えると、一気にご機嫌に!
葱平はお花多い!!
親父も頑張ってます。
このポテトチップス どこまで膨らむかな???
まだ食べないよ〜(^^)
マルバダケブキ
ヨツバシオガマ
小雪渓では再びアイゼン装着
大雪渓よりも小雪渓の方が危ないです。
大雪渓では尻もちですむ転倒も、ここでは滑落になり40mは落ちちゃいます。
避難小屋まできました。
あと少し!
どっちが膨らんでるか競争(^^)
まだ食べないよ〜
ミヤマクワガタ
イブキジャコウソウ
娘と弟がダッシュ!!
元気です!
ハクサンフウロ
ウルップソウ
ミツバオウレン
アオノツガザクラ
親父と弟は村営頂上小屋
うちの家族はテント
キャンプ場(テン場)にはちらほらテントが。
このために買ったマムートのヘロンガイド75+15
テントや全員の寝袋などが入ってます。重たかった!!
テント設営は娘も慣れたもの(^^)
しっかりお手伝い! エライ!
タフライズ4 完璧に張れました!!
中に入って、ひと休み
次は山頂でけど、ガスったね〜。
タカネツメクサ
これが一番重たかった!
子供を楽しませてあげるのも大事(^^) 満面の笑み。
他の登山者をドヤ顔で見下ろしていたとか。
雷鳥もいました!!
白馬山荘の展望レストランは大賑わい
山に行ったらこれですね!
この山で親父が一番いい顔をした瞬間(^^)
妻と娘はそれぞれケーキセット ここで娘は力尽きる・・・。
寝落ちです。頑張ったもんね!
雨が降り出し、力尽きた娘を背負って一気にテントへ駆け下りました。
テントに入るとテントの方が山小屋より落ち着くと・・・。
俺の娘だ(^_^;)
ポテトはパンパン!
もう食べてもいいよ(^^)
この後、白馬岳の天候は大荒れ
それは若いカップルのテントでした。まだ晴れてた時、自分のテントの目の前で彼氏(?)が彼女(?)にいいところを見せようと頑張って、設営してました。「すご~い そんな岩持てるんだ」って彼女(?)が褒めてたから、ふと見ると、それうちのテントフライのテンション張ってる石を外していた!!!!大馬鹿野郎です(^_^;) 石泥棒。。。
まさか北アルプスでこんなアホがいるとは。もちろん注意して戻させました。
多分、いや絶対にテント張るのは初めてでしょうね。
早朝、トイレに行った時に見たら、そのカップルのテントは、崩壊していました・・・。買う時は悩んで悩んで買うのに、買ったらそのままで、きちんとした使い方を覚えない人多すぎます。 せめて、低山で練習してアルプスに来ましょうね 。
うちのテントはしっかり張っているので平和そのもの。
山のビールも美味しいけど、コーヒーも美味しいよ(^^)
大雪渓を下る
小屋泊まりの親父と弟と合流して、下山開始
シコタンソウ
晴れてきたよ~(^^)
娘は上機嫌で下山! 速いから写真が撮れない!
絶好調! ちび山ガールの誕生です!
アイゼンの装着も自分でやります!(チェックはしますよ)
小雪渓
娘は弟にべったり
景色よくて気持ちいいね!
シロウマアサツキ
大雪渓
かなりビビっていた大雪渓ですが、メチャメチャ上手に歩いてます。
メチャメチャ楽しいって!
ここはお気に入りだとか
こういう笑顔見られると、仕事頑張れる!
サクッと大雪渓を歩ききっちゃいました。
親父は、はるか後ろ・・・。
山麓の花も綺麗でした。
オオバミゾホオズキ
エンレイソウ
サンカヨウ
ニリンソウ
白馬尻
涼しかった大雪渓も終わり。
疲れなど全く感じない娘。この先も猿倉まで駆け下りて行きました。
無事猿倉へ下山。
お疲れさまのかき氷(^^) さらにマイ練乳をプラス!
下山後はおびなたの湯で入浴し、蕎麦屋へ直行!!
生ビールっていきたいところですが 、運転なのでノンアルコール
最初で最後の三世代登山は無事終了!
親父はこれでアルプス登山からは引退。
娘はアルプスデビュー!
後から思い出し。きっと忘れられない登山になるんだろうな。
息子も一緒に登らせたかった。
因みに前年は富士登山でした
https://yama-guide.com/2014/08/02/post-161/”