ゴールデンウィークには多くの登山者が訪れる残雪期の燕岳。
かなり危ない登山者を多く見かけるので、どう準備すればいいのか紹介したいと思います。
残雪期の燕岳登山をすすめる5つのポイント
燕岳は百名山ではありませんが、北アルプスでは登山者の多い山です。
北アルプスの中では初心者向きの山であり、GW以降の残雪期には程よい難易度で雪山を楽しめるので、人気のコースとなっています。ガイドがすすめる理由を以下に上げてみます。
合戦尾根登山ルートの整備状況がいい
燕山荘のスタッフが、シーズン前にきちんと竹に赤い旗を立てて、残雪期のコースをわかりやすく、案内を作ってくれています。
燕山荘が頑張っている
上記のコース案内と重なる面もありますが、小屋が頑張って営業しています。
生ビールもケーキセットもTシャツもちゃんと準備して、登山者の心を鷲掴み(^^)
途中の合戦小屋も飲み物を販売しています。※まだスイカはありませんよ!
雪崩のリスクが低い
燕岳へ向かう合戦尾根は、その地形から雪崩のリスクが極めて低く、安心して登ることができます。
技術的な困難が少ない
合戦尾根はなだらかな地形なので、急斜面の地形がありません。また、この時期はトラバースで燕山荘に向かう夏のルートは使用せず、直接尾根上を歩き燕山荘へ向かうコースに変更されています。ピッケルを持参しても使う可能性が低いです。燕山荘から燕岳へは残雪も殆ど残っていませんので、アイゼンすら必要ない年が多いです。
適度な登山時間
中房温泉の登山口から燕山荘まで普通に4時間程度。短すぎず、長すぎず、充実感のある山歩きが楽しめます。夏はアルプス初心者向きの山なので、体力的にも楽です。むしろ雪の時期の方が歩きやすいと思います。
残雪の燕岳で気をつける3つのポイント
比較的簡単に登れそうに思っても、雪山は雪山。気をつけるポイントは以下です。
残雪期でも天候によっては冬山になる
ゴールデンウィーク前後はその時の天候によって、山の状態は大きく変化します。
実際に山岳遭難は多いし、遭難した場合の生存率も夏山よりずっと低くなります。
燕岳に限らず、天候が安定しないと思ったら、潔く諦める決断力が必要です。
普段から厳冬期の山に登っていない方は、絶対にやめたほうがいいです。
以下は2017年の5月2日の燕山荘のブログに掲載されていた写真です。
技術・経験・装備がないとリスクが高すぎます。
装備はしっかり揃えよう
燕山荘のホームページではピッケルと10本爪以上のアイゼン、雪山のジャケット持参を勧めています。実際に全員がピッケルまで必要なのかは、ちょっと考えたりします。通常のコンディションならWストックの方が歩きやすいので。。しかし夏山と同じ軽装の登山者を見かけると、それはいくらなんでも。。。4本爪の軽アイゼンやチェーンスパイクでは絶対に登らないように。そういった装備しか揃えられない人は、登るべきではありません。
リーダーなどパーティーに1人はピッケルなどを持って行ったほうがいいかな。
荒れた天候で登るのなら、上記の装備は必須となるでしょう。
ネットでの情報収集に注意
基本的にFB・インスタ・ブログ等のネットの情報は「楽しかった」「きれいだった」ということをアピールするツールです。いいところだけを切り取って、ネットに掲載している事が多いです。天候の悪い時の写真は極端に少なく、いい時の写真ばかりがアップされます。そういった写真を見て、「この時期でもTシャツでOKなんだ」「アイゼンなんて要らないんだ」など勝手に想像して、必要な装備を欠かすことがないようにしましょう。
残雪の燕岳へ持っていく重要な装備
ライトアルパインブーツ もしくは アルパインブーツ
しっかりした靴を選んで下さい。基本的にセミワンタッチ以上のアイゼンが装着できる靴。
トレッキング用の底の比較的柔らかい靴は不可。
10本爪以上のアイゼン
天気が良ければ、そこそこの経験者ならアイゼン無しでも登れるんじゃないかと思える日もありますが、必要。天候が良くて、きちんとサポートしてくれる人がいるなら6本でもなんとか。4本爪やチェーンスパイク(チェーンアイゼン)は論外。
厚手のレインウェアか雪山用ジャケット
防水透湿性の素材は当然。レインウェアなら薄い素材ではないものが欲しい。もしくはソフトシェルと重ねるなど。雪山用のジャケットなら完璧。
ストック2本
要スノーバスケット。ピッケルより楽に歩けます。
念のため、グループに1人くらいはピッケルを持参したい。
燕岳に限らず、ゴールデンウィーク前後は夏山と冬山の両方の準備が必要になります。
しっかりと情報を得てから、行動して下さい。
GWの燕岳の登山記はこちらから