4月末のゴールデンウィーク前半に富士山へ登ってきました。
この時期の山は、日々雪の状況が変化します。
私達が登った時がちょうど雪山から残雪期への変わり目だった気がします。
雪山の富士山登山 日程とコース
① | 深夜、関西発。富士宮へ。 | 車中 |
② | 朝、富士宮着。24hスーパーで買い出し。富士宮口五合目より登山開始。元祖七合目にベースキャンプ設営。 | テント泊 |
③ | 早朝より登山開始。剣ヶ峰を往復し、富士宮口へ下山。 入浴、昼食の後、関西へ。 |
日程のポイント
使える時間は金曜日の夜から日曜日まで。
夜から車で走って、土曜日の山頂往復は強硬過ぎます。
睡眠不足と高山病は富士登山の大敵。
かといって、日曜日に往復して関西へ帰るのもキツすぎる。。。
そこで、土曜日に山中で宿泊し、日曜日の早朝にアタックし、午前中に下山となりました。
プランは決めたものの、数日前から天気予報とにらめっこ。
富士宮コースを選んだ3つの理由
- 大阪からのアクセスがいいこと。
- 私の登っている回数が最も多いのが富士宮コースということ。
- お鉢に着いてから、山頂の剣ヶ峰が最も近いこと。
以上の理由で、富士宮コースを選んでいます。
雪の富士登山 ベースキャンプへ
関西から富士宮へ移動です。仕事が終わって、準備して集合。
移動中の新東名から、富士山が美しく見えています(^^)
テンション上がりますね! この天気のままでいて欲しいが。。。
富士宮のマックスバリューに集合。
24時間営業なので、助かります。
山の中での食事とお酒も程々に購入。
なんと今回の夕食は鉄板焼きですよ!!!!
楽しみです(^^)
どう見ても、シビアな4月の富士山に登る緊張感はありませんね(^_^;)
この日の行程は、富士宮の五合目から七合五勺まで。
通常なら余裕ですが、夜通し運転をしているので、ゆとりが必要。
山麓からは富士山が美しく見えています。
剣ヶ峰のアップ。24時間後はあそこにいる予定!
富士宮の五合目への富士山スカイラインが開通したのは、前日の4/28。
まだ、それほど観光客は多くなく、駐車場は簡単に見つかりました。
天気はいいですが、これから夕方にかけて大きく崩れます。
翌朝は回復し、気温が大幅に上昇する予報です。
この時期の富士山は通行止めとの表示があります。
もちろん、登ってもいいのですが、全て自己責任。小屋はもちろんオープンしていません。
夏の富士山の感覚で入山すると、えらい目にあいます。
荷物大きいです。。。。楽しみも大きめ(^^)
六合目までは、雪がチラホラ残る夏の道。
ここからが、本格的な登山です。
今回のメンバーの服は、ほぼファイントラック!
理想のソフトシェル、ニュウモラップフーディーとエバーブレスアクロが人気!
カメラはオリンパスのTGシリーズ!
歩行早々に事故が起こります。
私達の燃料タンクに穴が空いてしまいました(。>﹏<。)
漏れていく貴重な燃料。。。。
少し?いや、かなり早めに飲んじゃいました(^_^;)
天候はどんどん崩れていきます。
こうなると、残雪期の山ではなく、完全に冬山です。
服があっという間に凍り始めた。
荷物も重く、睡眠不足で、なかなかしんどい山歩きでした。
元祖七合目の山小屋の前を富士山のベースキャンプとします。
テントはアライのタフライズとファイントラックのカミナドーム
昼過ぎに到着して、昼寝です。
一瞬の雲の切れ間に。
どう考えても、ここがベストポイントでした。
富士山でテントを張るのは、難易度高いですよ!
ヘリノックスのチェアゼロがデビュー!510g!!!
こんなイスがペットボトル1本の重さで持ってこれるとは。。。素晴らしすぎる
寝ている間にちらちらと雪になりました。
気温もどんどん下がります。。。。
荒れてはいるのですが、1月の唐松岳を思えば、どうってことないです。
翌朝は2:00頃には出たいので、夕食は早めに。
雪の富士山で鉄板焼き!!
美味しくない訳がない(^^)
富士山登頂の前祝い??
重たい鉄板を背負った価値があるというものです!!
ビールはなくなったけど、ワインで乾杯!
しかし、雪が強くなってきた。。。
そして、雷もゴロゴロ。
お肉は残ったけど、少し早めに切り上げて
アタックに備えます。
夜中になると、雪は上がりました。
※高山病はアルコールと睡眠不足が大敵です。専門家(私)の指導のもと、各人の適切な量を守っています!
雪の富士登山 山頂アタック
起床1:30
出発2:15
いよいよ、アタック開始。
まだ、風は強く、時々顔を上げることができないほど。。。
時々、ルートファインディングで悩むが、足を止めることはない。
念のためGPSも起動させるが、実際に見て歩くことはなかった。
八合目
空気が薄くなり、足取りがやや重くなる。
我慢の時間。雪は程々の締り具合で、歩きやすい。
九合目
空気の薄さを感じられる。気温も下がり、暗いので気分も盛り上がらない。
キリマンジャロの登頂時のような苦しさがある。
夜が明け始める。
九合五勺
明るくなり始める。
風の強さにムラがある。
お鉢への登り
向こうに、2名の登山者。ブルドーザー道からきたようです。
明るくなるまで、私達のトレースを辿ってきていた、ソロの登山者。
私達5名と他3名
この日の朝の登山者は8名だけでした。
富士山の難所はここから。
アイスバーンの箇所、前夜の雪の残った箇所、前夜の雪が吹き溜まった箇所、
変化に富んでいます。歩きにくい。。。コース取りがなかなか難しい。
そして、富士山のお鉢。頂上浅間大社へ!!!
目指す日本のてっぺん、山頂の剣ヶ峰はすぐそこ!
これが富士宮コース最大の利点!!!
雪の富士山剣ヶ峰
ここからは、広い安全な道
時々、強い風が吹くが、天気予報どおりに天気は回復!
一歩一歩、山頂へ!
地面はカリカリ。アイゼンが刺さる音が心地良い(^^)
やっと到着!
富士山の山頂、剣ヶ峰 \(^o^)/
記念写真を撮るには、ピッケル不可欠!
このメンバー、2年前は明神平で震えていたことを思い出します。
比べ物にならないくらい、経験値アップしました!
しばらくは、山頂の美しい景色を堪能しました。
下山
登頂したのは私達とソロの登山者のみでした。
ソロの登山者がいち早く下山し、山頂部は静かで、私達の貸し切り!
メチャメチャ贅沢な時間。太陽が出て気温も上がります。
美しい氷を楽しみながら歩きます。
一眼レフがあれば。。。
至福のひとときでした(^^)
頂上浅間大社を後にして、下山開始。
慎重に、慎重に
時々、ものすごい強風が襲ってきます。
わかりにくいですが、山頂に登れなかった2人組の1人が滑落。。。
40〜50mほど落ちました。 幸い、その先は歩けたようですが。
皆に緊張感が走ります。
歩きやすい斜面になった所で
バンザイ!!
無事にベースキャンプまで下山。
ポカポカ陽気のなか、一休み(^^)
ブランチの時間です!
前夜の鉄板焼きの続き(^^) お肉で登頂祝!!!!
ファイントラックのテントは軽くていいよ!
大満足で、テントを撤収して下山です。
下山して眺める富士山は最高ですね〜!
雪の富士山登山 注意点
この時期の山は天気によって、コンディションが大きく変わります。
下山時に登ってくる登山者を見てて、知らないってことは恐ろしいなぁ〜と思いました。
山頂まで行かないにしても、登りがシャバシャバの雪でも、一旦気温が下がればカチカチの氷になります。雪山の技術、装備、経験なしに登ることは非常に危険です。しっかり準備をして経験者と登って下さい。「初心者だけど登ってみた」というようなサイトを絶対に参考にしないこと。