キナバル山のヴィアフェラータとは

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一般の方には難易度の高いアクティビティにヴィアフェラータがあります。

ヴィアフェラータとはイタリア語で鉄の道。山にワイヤーを張り巡らせ、そこにカラビナをかけて安全に岩登りや岩下りをするというものです。岩場が好きな人はめちゃめちゃ楽しい! 私もヴィアフェラータ発祥のイタリアのドロミテやスイスのマッターホルンの麓にあるツェルマットで楽しんだことがあります。

その中でも最もスケールが大きく、標高が高いのがマレーシア・ボルネオ島のキナバル山にあるものです。

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ヴィアフェラータとは

上記でも少し説明しましたが、山にワイヤーを張り巡らせ、そこにカラビナをかけて安全に岩登りや岩下りをするというものです。発祥はイタリアのドロミテで、第一次世界大戦中に軍が山岳エリアを安全にすばやく移動するために作られたものと言われています。

カラビナなどを使って高度感はあるけど安全に、
ロープワークができないけど、安全に、
ちょっと勇気のある方なら誰でも、岩場を楽しめるようにしたものです。

私もこれまでにドロミテや

スイスでヴィアフェラータを楽しんできました。

キナバル山のヴィアフェラータコース5つポイント

キナバル山ではロングコースの「ローズ・ピーク・サーキット」とシュートコースの「ウォーク・ザ・トーク」の2つ。体力に自身のない方はショートコースでもいいかもしれませんが、せっかく行くならロングコースを楽しみたいものです。このサイトではロングコースの「ローズ・ピーク・サーキット」を紹介します。

必要な体力が上級者!

キナバル山の標高は4095m、マレーシアの最高峰です。もちろん富士山よりも高い!キナバル山のヴィアフェラータは、この山に登頂してから、下山時に始まります。富士山より高い山に登った後に、行われるのです。山頂で体力を使い果たしてはいけません(笑) ヴィアフェラータを楽しむには、富士山に登るどころではない体力が必要になります。しっかりとトレーニングしておきましょう!

スタートの標高が富士山と同じ

ヴィアフェラータのスタートポイントの標高は3776mそう、富士山と同じです。高山病でフラフラになっていたら参加できません。体力と合わせて、高度順応も必要です。きっとキナバル山の山頂の4095mに登った後なら、楽に感じることと思いますが。

所要時間が半端ない

キナバル山登山開始時刻が2:30、登頂後のヴィアフェラータスタートが7:00、ヴィアフェラータ終了後の山小屋出発が12:30、下山は16:0017:0014時間近く行動できるタフさが必要。ヴィアフェラータ自体も4時間から6時間かかります。逆に言えば、4時間以上楽しめる!

初心者でもOKの安全なシステム

キナバル山のヴィアフェラータはかなり安全に配慮されています。イタリアやスイスではないW安全システム。その分、時間もかかるのですが、それはそれ。カラビナも架替が必要なタイプではなく、一旦始めると、終点までカラビナとハーネスは接続されたまま。架替のミスはありません。さらにザイルで確保されるので、岩登りの初心者でも安心して参加できます。でも、楽しめるかどうかは別です(笑)

予約が難しい

普通、アクティビティといえば当日や前日などに予約する事が多いと思いますが、キナバル山のヴィアフェラータは違います。私の場合は半年以上前に予約しました。また予約をするとすぐに料金を支払う必要があり、支払った申込金はキャンセルすると返金されません。飛行機よりまず先に予約しないといけません。ヴィアフェラータをするしないに関わらず、キナバル山の予約自体、早めにしてください。

キナバル山ヴィアフェラータの流れ

キナバル山登山開始

キナバル山の登山口から5~7時間歩いて、宿泊するペンダントハットへ。説明会があるので、15:30には到着したいかな。多くの登山者が宿泊するラバンラタレストハウスの上部にあります。

キナバル山の登山はこちらを御覧ください。

マレーシア最高峰 キナバル山の登り方
何度もマレーシア最高峰、ボルネオ島のキナバル山(4095m)に登ったプロガイドの教える登山情報。高山病、登山装備、登山申請、山中の設備など気になるポイントについて解説。しっかり準備して楽しい登山をして下さい。

ペンダントハットでブリーフィング

チェックインが終了した16:00頃から、ヴィアフェラータの事前説明会と講習が始まります。言語はマレーシア訛りの英語です。それほど難しいものではないので、少し英語が聞き取れれば問題ないと思います。ルートの説明、注意事項など。これに参加しないと、ヴィアフェラータにも参加できませんので、要注意!

次は実際に使う用具の試着と使い方を学びます。

最後は面倒くさい、参加同意書の記入

キナバル山登頂

2:30に山小屋を出て、キナバル山の山頂を目指します。ここまでは普通のキナバル山登山と全く同じ流れです。

キナバル山山頂!
嬉しいけど、まだまだこの先にクライマックスがあります。山頂でゆっくりしすぎるとヴィアフェラータの開始時間に間に合わないかもしれません。

ミーティングポイントへ

キナバル山登頂後にミーティングポイントへ集合します。
山頂からミーティングポイントまでも絶景が続きます。写真を撮る時間を考え、余裕を持って行動しましょう。

ミーティングポイント

ヴィアフェラータのガイドが装備を運び、待機しています。登山口からのガイドとはこのポイントで別れて、終了後のペンダントハットで再合流。7:00までに到着しないとヴィアフェラータには参加できません。

ヴィアフェラータを存分に楽しむ

世界最高所のヴィアフェラータを4~6時間存分に楽しんで、ペンダントハットへ。

登山口へ下山

通常の登山者より遅い時間になりますが、登山口への下山を開始します。ヴィアフェラータ終了後は、登りで使った道を引き返すことになります。この下山が一番しんどいと思います。

実際にヴィアフェラータを楽しんできた

セクション1 最も楽しいヴィアフェラータの下り

私自身は、キナバルのヴィアフェラータよりも高くて危ない登山の経験があるので、ビビりません。しかし、安全が確保されているということは、気楽に遊べるので楽しい!

まずはキナバル山登頂後はのミーティングポイントへ

標高は3776m。こんな看板が目印。登りに確認しておくといいです。確認できなくても人が集まっているのですぐわかるけど。

ミーティングポイントにはハーネスやヘルメットが準備されています。

名簿チェックの後、4人1組みに分かれます。ハーネスやヘルメットを装着して、ザイルで繋いでいきます。

この時、ヴィアフェラータのガイドは一番しっかりしてそうなメンバーを先頭にします。※ガイドは一番後ろを行きます。 この時に決めた順番は最後まで変更できません。

最後の組は3人になることもあります

ワイヤーにヴィアフェラータ専用のカラビナをセットします。セットしたカラビナはワイヤーの終了地点まで取り外すことはできません。W安全システムのザイルの長さを保ちながら、キナバルの岩盤を下降していきます。

最初が一番高度感があり、慣れていないので難しいし、写真も撮りたいのいで時間がかかります。

岩登りの経験がなければ(あっても??)「マジかぁ~」「ホントにここ行くのぉ~」みたいな会話が聞こえてきます。

急な岩壁にはステップが付けてあったりしますが、使ってしまうと体が岩に張り付いてしまい、歩きにくいです。クライミングのセオリーから外れた体制になります。

バランスが取れる方はステップを無視して、体を立てて歩いた方がいいでしょう。恐怖で動けない方は、ステップを使って下さい!

慣れてくれば、カラビナとハーネスに体重を預けていろんな事をしながら進んでいくことができるようになります。

クライマックスは2つの吊橋。最初の吊橋は板のある普通のタイプ。高度感はあるし、よく揺れるタイプ

もちろん、揺らしてもOK(笑) 揺らして、高度感にドキドキして、ヴィアフェラータはなんぼ! あんまりやると同行者に怒られますがね。

2つ目の橋はワイヤーウォークで、三本のワイヤーを接続したもの。見た目は怖いけど、歩いてみると最初の吊橋タイプのほうが怖いかも。

吊橋が終われば、核心部は終了。後は一旦、ジャングルへ下ります。

セクション2 ジャングルの下り

ヴィアフェラータを一旦終了します。ここまで4時間ほど。セクション1が終わると、ヴィアフェラータのメインは終わりです。

カラビナをワイヤーから外して、ジャングルの山道を下っていきます。木に頭をぶつけるので、ヘルメットはここで役に立った(笑) 順番は逆になります。ガイドが先頭になるので。

要するに、セクション3への移動的な扱い。すぐに終了します。

セクション3 え!登り返し??

はい、ヴィアフェラータで緩やかな岩盤を登り返します。
事前の説明で伝えられていましたが、みんな忘れています。登り始めてそうだった!!的な感じ。

疲れて、体が重くなっているので、休憩。行動食も食べなきゃね。

ぶっちゃけ、カラビナ無しで歩きたいって思いますが、そこは安全管理上仕方ないのかもしれません。

最後の登りは疲労困憊的な感じですが、終わった後の充実感は素晴らしい!

この看板でゴール!!キナバル山の山頂に立ったのが、かなり前のような気がします。

ここで終わらず、登山口までその日のうちに下山します。長い長い1日になるのですが、人生の思い出になる素晴らしい1日になることでしょう。

下山後の筋肉痛が頑張った自分の証拠みたいなもんです。立派な証明書もらえますよ!

簡単に、さあ行こう!みたいなものではありませんが、体力に自信があり、高いところが大好きな方はチャレンジする価値があると思います。

実際に 登ったブログはこちらから。

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