登山&アウトドアガイドの沖本です!
シングルウォールテント2−3人用で世界最軽量らしい、でも高額なSamayaのテントを衝動買いしちゃいました。。。
普段だったら、大きな買い物する時はいろいろ調べて、考えてっていう流れなのですが(笑)
店頭で見て、欲しいって思ったのでその場で買っちゃいました! 人生、勢いは大事です!
Samaya(サマヤ)2.5 を購入するまで
T.mountain
仕事で松山に行った時に、あるお店に入ったのがこのテントとの出会い。
以前から店長とは面識はあったのですが、親しく話したことはありませんでした。
時間もあったので、色々雑談しながらお店の商品を見せてもうことに。ガイドとしてはちょっと使いづらいUL系のウェアやギアが多かったので、その辺の知識は自分には不足気味です。店長は自分と同じ山に特化しない、マルチな香りがプンプンとしました(笑)
そこで見せてくれたのが、このSamaya2.5というテントです。
ぶっちゃけると、このテント154,000円(税込)という驚異のお値段。。。これまで使ってきたテントと商品開発の発想が全然違うのは想像がつきます。いろんな製品に触れるのは、ガイドとして悪いことではありません。きっとこのテントを使うといいことあると思い、買うことにしました!
一気に上客の仲間入り??
※UL系をガイドに使いにくいというのは、顧客をレスキューする際に必要な通常以上の強度や使用頻度の高さくる問題であり、登山者が個人で使うには関係ありませんので、念の為。
Samaya(サマヤ)2.5 テントとは
世界最軽量2−3人用シングルウォールテントです。
その性能はミュンヘンで行われたアウトドアスポーツの展示会「ISPO MUNICH 2020」で「Winner」の優秀賞を獲ったことで、お墨付き?
公式サイトから情報によれば
耐水圧20,000mm、透湿性40,000g/㎡/24hというスペック。
フロアはダイニーマですよ! 3本のポールなので空間が広く強度も期待できそう。
本体の重量はわずか1538g(本体・ポール)
形も可愛らしくてピンクという色が女子ウケしそうな感じ。
問題は154,000円というお値段です!! ※現在は176,000円になっています。
でも、まぁいいか!! 買っちゃえ!! 12月はほとんど仕事してないのに(笑)
人生、勢いも大切です。
Samaya(サマヤ)テントの形状と内部
サマヤのテントはポールが3本なので、内部空間が広くて快適です。
寝転がってみるとこんな感じ
食事だけなら4人入っても余裕です!
サイドに大きなポケットが2つあります。これは便利で使いやすい!
斬新なのはベンチレーション。頭上のネットの上にファスナー式のベンチレーションがあります。
全開すれば、かなりの開口部です。一気にテント内の換気が可能になります。
ベンチレーションを全開にしても雨が入らないように設計されています。
下にもベンチレーションがあります。これで安定した換気が可能になっています。
シングルウォールテントは気密性が高いので、換気の機能はとても重要です。
Samaya(サマヤ)2.5 テントを雪の取立山で使ってみた
ちょっと前にこんな記事をかいています。
ソロテントを張り比べた時の記事ですが、その時にこのテントを張ったものの、記事は書いていませんでした。
そして、実戦に投入する時が!
圧倒的な強度感
ポールが3本あるというのは、2本ポールのテントばかりに泊まっていると、強い安定感を感じます。
実際に隣に張ったプロモンテのテントと押し比べてみると、全然違います。プロモンテがダメとかそんなんじゃないですよ。圧倒的な耐風性能を予感させます。フライがない時点で、基本的に耐風性能は高いのですが、さらにテントの張り縄も2箇所から固定されているので、安定感があるのかと思います。
さらにフロアがダイニーマ。メッチャ薄いけど、強度のあるダイニーマです。
シングルウォールの弱点は結露のはずだが
シングルウォールテントは軽量化&設営の速さでは、Wウォールテントを凌ぎます。
しかし、致命的な弱点があります。それは結露。
これまでのシングルウォールのテントで、冬に鍋料理なんかしちゃった日には。。。ビショビショになっちゃいます。
というか、Wウォールのテントでもビショビショになり、それが凍って風でテントが揺れると降ってきたり(笑)
ということで、テントの中でお鍋をして試してみました。最初はおでん&日本酒
次はシチュー&ワイン
大量の水蒸気が出ると、さすがに結露(Wウォールと同じ)するのですが、すぐに結露が消えていきます。めっちゃビックルするレベル。
唯一結露をするポイントは、ベンチレーションのシームリングの部分。まぁ、それくらい許そう(笑)
テントの生地から考えると僅かな部分です。
女子のテンションが上がるピンク
色は青とピンクの2色展開。最初は青がいいかなぁと思ったけど、個性的なピンクでいいやって。
これは女子のテンションが上って、泊まりたいと思うそうです(笑)
プロモンテの水色もキレイだと思うけど
2つ並ぶと、パステルカラーな色合いはいい。
他に気づいた点
張り縄には反射材が入っているので、夜間でも足を引っ掛けにくくしています。
収納袋もダイニーマ。おしゃれです。カッコイイです。すべてにこだわっていて、コストダウンをしていないのがわかります。
ちなみに、ポールはDAC、ファスナーはYKKのアクアガード、張り縄もダイニーマ、ペグはスイスのピラニアペグでなんと1本3.2g。
Samaya(サマヤ)2.5 テントの欠点
前室がありませんが、それはシングルウォールテントを選ぶ時の宿命。別売りで購入できます。ま、他のテントが購入できそうな前室の価格になりますが(笑)
最終的には値段かな〜。。。。
個人的には、ガイドの時にどうやって使ったらいいのか? プライベートならば、雪山ではこれ一択でしょうが。
夏の暑さがどうなのかは今後検証しますね。
追記 Samaya(サマヤ)2.5 テントを厳冬期の唐松岳で使ってみた
このテントを持って、厳冬期の唐松岳へ登ってきました。
この時はファイントラックのカミナドーム2と並べて使用しています。
カミナドーム2も十分な強度を持っていますが、並べて使ってみると、サマヤ2.5の風への強さがよくわかります。やはりポール3本の強さは圧倒的ですね。
張っているテントを見れば、カミナドームの方が大きく見えたりするのですが、中にはいると圧倒的にサマヤの方が広いです。カミナドームも天井部はモンベルのステラリッジなんかより広いのですが、それ以上の差を感じます。
夜は3人で鍋料理をしましたが、厳冬期の北アルプスでもシームテープ以外は結露しませんでした。これまでのシングルウォールテントを知っている人には驚異的な性能です。本気で驚きました。
雪山にはとてもいいです! 買ってよかった!!
購入をおすすめするか、しないか
このテントが無いと行けないような山は日本にはありません。形状が違いますが、軽くて優秀なWウォールテントは色々あります。
そんな事ばかり言っていると、ワクワクするような新商品は出てこないわけで。
ちょっと高いですが、他の人と違うものを持ちたいという方には最適です。
また、2人で使えば、かなり広さに余裕があるので、ストレスなくテント生活できると思いますよ。
思い切って買っちゃうと、山が楽しくなるかも?