キリマンジャロ全員登頂を案内してきた

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関わりを持ってから4年目になる、関西のアウトドアサークルのカラビナ関西のメンバーをキリマンジャロに案内してきました。

年末年始の最も旅行代金の高い時期ですが、何人かの仲間が集まり、無事に実施することができました。 私にとっては慣れた山なので自信を持って案内することができます!

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キリマンジャロ山とは

アフリカ大陸の最高峰でウフルピークの標高は5895m。
世界最高の独立峰であり、世界最大級の火山でもあります。
最近急速に縮小している山頂付近の氷河はあまりにも有名です。
本当にあと10数年もすると見られなくなるかもしれません。

赤道直下のジャングルから氷河を抱いた山頂まで、地球を赤道から北極圏まで歩くほどの植生と機構の変化がある、凄い山です。

最も一般的なマラングコースでは最短で4泊5日。高度順応日を設定すれば、5泊6日の登山となります。登山には現地のガイドの同行が義務付けられ、単独での登山は不可能。

年末年始 キリマンジャロ登山の日程

1日目 中部空港からエティハド航空でアブダビへ
2日目 アブダビからナイロビへ。さらにキリマンジャロ空港へ。専用車でモシへ移動。
3日目 登山1日目 マラングゲート(1700m)からマンダラハット(2720m)へ
4日目 登山2日目 マンダラハットからホロンボハット(3720m)へ
5日目 登山3日目 高度順応日
6日目 登山4日目 マンダラハットからキボハット(4700m)へ
7日目 登山5日目 最高峰ウフルピーク(5895m)登頂後、ホロンボハットへ
8日目 登山6日目 登山口のマラングゲートへ。さらにモシへ。
9日目 キリマンジャロ空港からナイロビへ。さらにアブダビへ。
10日目 成田空港へ。

キリマンジャロの登山なら、日本からならカタール航空を使いたいところですが、2017年末のカタール航空は高すぎた。。。ということで、やや乗り換えに時間はかかるけどアブダビが拠点のエティハド航空を利用することにしました。

キリマンジャロ登山の概念図
赤い線は今回の登山でGPSで記録したログになります。キリマンジャロ登山概念図

キリマンジャロのゲートウェイ モシへの長い道のり

集合は中部空港。エティハド航空は関空に就航していないので仕方ないですね。

今回のメンバーは4人

景気づけに、ポッカのキリマンジャロブレンド缶コーヒーを買ったら。。。。
全部凹んでた。縁起悪いんとちゃう???(*_*)
ポッカさん、商品は丁寧に扱いましょう。
ポッカのヘコんだ缶コーヒー

エティハド航空の機材は新しく、さすがUAEの航空会社
エティハド航空の機内

機内食も美味しい
エティハド航空の機内食

名古屋発だなぁ〜と感じたのは、このえびせん!

最初の経由地のアブダビへ到着!
アブダビ空港

アブダビで乗り換えて、ナイロビへ!

最近のスマートウォッチは勝手にメールのEチケットの内容を読み込んで表示してくる。
凄いというか、怖いというか。。。

順調にナイロビへ

日本を出て何時間??
やっとナイロビに到着です。

次が最後の飛行機、キリマンジャロ空港行き!
しかし、アフリカの洗礼か? 突如フライトキャンセルに。。。

昨年のキリマンジャロでもプレシジョンエアはディレイ(遅れて)して大変だった記憶がよみがえる。。。+3時間の待ち時間で、ダルエスサラーム行きの飛行機を途中でキリマンジャロ空港経由に変えるという、日本では考えられない荒業で次の搭乗券を受け取ります。

電光掲示板では、フライトキャンセルになった便は予定通りとの表示。何がon timeじゃ!
そして、振替便は表示されず。。。

モシの旅行社に電話をするが、すぐに分かってもらえなかった。。。

遅れてゴメン!とサンドイッチとソーダを貰う。

やっと搭乗開始! 次は荷物がちゃんと届いているか不安になる。。。
プレシジョンエア

無事にキリマンジャロ空港到着すると
アライバルビザ50ドルを支払い、ビザを取りますが。。。
係員によっては50ドル支払っているのにビザを貼っていなかったり、適当な感じが滲み出てる!最初にアフリカに来た23年前を思い出す感じでした(^_^;)

でも、荷物はしっかり届いていました!!

ほぼ同時刻に到着した、KLMオランダ航空では大量のロストバゲージがあったみたいで、カウンターに長蛇の列。。。。可哀想。

何はともあれ、キリマンジャロの麓に無事到着です!!!
テンションマックス!
キリマンジャロ空港

ホテルはキリマンジャロの麓のモシ。車で1時間弱。
部屋にはいるとバタンキュー お疲れ様でした(*^^*)

自分は持っていく食料などの整理&確認

アミノバイタル・ショッツエナジージエル・龍角散・マルトデキストリン・メイバランスゼリー・フルグラ・ショートブレッド・どん兵衛・野菜ジュース等

キリマンジャロ登山 モシからマンダラハットへ

夜に到着したのでよく見えなかったけど、こんなホテルに泊まっていました。

朝食をゆっくり食べて、出発の準備。


ガイドと合流して、出発。
ホテルに預ける荷物、自分で背負う荷物、ポーターに預ける荷物に分けます。

ホテルの前から、キリマンジャロが見えました!
雪はなくて、氷河が白く輝いています。

登山口まで1時間少々。いかにもアフリカ的な景色が続きます。

登山口、マラングゲート。
大晦日なのに、まだメリクリの装飾が(^_^;)

お弁当はこのボリューム(*_*)

いよいよ登山開始です!
キリマンジャロ登山口

最初はジャングルの中

サルオガセが美しい

ファイヤーボールリリー

キリマンジャロホウセンカ

標高を1000m上げて、マンダラハットに到着!

マンダラハット
ティータイムでしっかりと水分補給

夕食までの時間に、クレーターへ散歩。
日本とタンザニアの時差は6時間。今頃、安室ちゃん歌ってるのかなぁ??
と想像しながら、2018の人文字のつもりが逆の8102に(*^^*)

2017年最後の乾杯はアップルジュースで
高所登山でアルコールはダメですからね。

そして、食べ過ぎ注意&よく噛んでゆっくり食べます。
残すことに躊躇しないで!

食後はパルスオキシメーターでメディカルチェック!
平常時と深呼吸時の血中の酸素飽和度(spo2)と脈拍(パルス)を測ります。
今回はなんと2台持参。一つは医療用、もう一つはAmazonで買った格安品。

数値はほぼ同じだが、数値が表示されるまで格安品のほうが時間がかかった。
結局どちらでもいいことがわかる(^^)
パルスオキシメーター

宿泊はこんな部屋

キリマンジャロ登山 マンダラハットからホロンボハット

新年あけましておめでとうございます!!
2018年はキリマンジャロのマンダラハットからスタートです(^^)

ゆっくり朝食を食べて

忘れ物ないか部屋を確認して

ポーターさんは先に行ったしまうので、一緒に歩くガイド&アシスタントガイドとコック&ウェイターと記念写真。この日からが本格的なキリマンジャロ登山

さて、歩こうかと思ったところで、小屋の裏にアビシニアコロブスの群れが(*^^*)
メッチャきれいな猿です。
アビシニアコロブス
めっちゃ運がいいです!!2018年幸先いい!

近くでハイラックスも

この日はすぐに樹林帯から草原へと変化します。

森を抜け草原へ。雲がなければ、キリマンジャロの最高峰キボ峰が見えるのですが。
キリマンジャロの草原の楽しみはカメレオン探し(^^)

ジャイアントロベリア
ジャイアントロベリア

サニーバード

カメレオン!!!
隠れんぼに特化して進化してきたので、早く動き逃げる能力はありません。
見つかったら負けな生き物です。

超カワイイ(^^) 爪は意外と鋭いですよ。
カメレオン

この時期にしては珍しく、天候が不安定。
コロコロと天気が変わります。

ジャイアントセネシオが見えてきたら、ホロンボハットはもうすぐ

ホロンボハット到着です! 真っ白になっちゃった。
ホロンボハット到着

このホロンボハットは計3泊する、大きな小屋です。

夕食前に少し散歩
このポイントが、キリマンジャロで星空を撮るベストポイント?
マウエンジ峰とジャイアントセネシオ

1年前の写真
キリマンジャロの星

ホロンボハットのトイレは、超高い!
足の長いアフリカ人に合わせるなって。。。

富士山山頂クラスの標高で爪先立ってするって大変です。

小屋は新年モード(^^)

キリマンジャロ登山 高度順応日 ゼブラロックへ

登山3日目はちょっとのんびり。
半日高度順応して、午後は休養です。
ホロンボハットの朝

キボ峰は雪で真っ白
モシの街から眺めた時とは別の山のようです。
今日登頂した人は大変だけど、一面白いと雰囲気はすごくいいだろうな。

朝ごはんものんびり
キリマンジャロやネパールでは朝ごはんにおかゆを出すことを売りにしている旅行会社が多くあります。実際、自分が以前に勤めていた会社もそうでした。でも、おかゆって食べるという満足感だけで、大してカロリー取れないんですよね〜。だから自分は好きじゃありません。
他の物が食べられなくなったら有効かと思いますが。

この日は4000mほどのゼブラロックを往復します。
まさにシマウマの模様をした岩です。

マウエンジ峰キリマンジャロ マウエンジ峰

キリマンジャロで「乳首ドリスすんのか〜い!」

ゆっくり歩いて、ゼブラロックを目指します。
4000mになるときちんと腹式呼吸しないとね〜!

このシマシマがゼブラロックゼブラロック

指差す先はシマウマのお尻

なぜか、ばりいさんとみきゃんが登場(^^)

天候が崩れそうな予感がしたので、少し急いで下山
小屋に入ると強烈なアラレに、あっという間に真っ白になりました。

昼食はフライドポテト&チキンそしてコカ・コーラ。。。
こっちの方が美味しく感じてしまう不思議。でも食べ過ぎには注意ね!

食後は、山頂で掲げる看板の作成。
日本出発の1時間ほど前に慌てて作ったので、まだ未完成の状態でアフリカへ持参。

みんなで貼り付け

完成!!
全員でウフルピークで掲げることができますように!!!

キリマンジャロ登山 ホロンボハットからキボハット

そろそろ高度障害が出始める頃。慎重に行動することが求められるようになります。
この日の朝食はちょっと早め

温存していた野菜ジュースも

相変わらず、キボ峰は真っ白
明日の今頃はあの山頂付近を歩いているはず

2泊した山小屋の部屋
ここを5人で使いました。結構快適です(^^)

この天気がずっと続けばいいと思うけど

真っ白!
きっとキボハット周辺も雪が降って白くなっているはず

ジャイアントセネシオの森で
もう雲がかかってきた。。。

自撮り棒を連結して、ドローン風写真を試してみました。

ラストウォーターポイント

そして、キリマンジャロの乾燥地であるサドルへ
普段ならここからドン!って見えるんだけど。。。今回は見えなかった。

でも、雨のおかげか、普段とぜんぜん違うことに気づく
乾燥と紫外線が穏やかです。めっちゃ体が楽です!
これは体への負担が全然違う(^^)

4000mを越えている気がしないほど広いキリマンジャロの中腹。
毎回不思議な気分になります。

途中から雨、そして雪に。
4720mのキボハットに到着!みんなは未知の標高です。

悪天候で多くの登山者が苦労した様子でした。
まだ山頂アタック後の登山者が部屋に残っています。疲れて動けない人も多数。
こういう時は部屋の確保に経験が必要。簡単に割り当てられた部屋じゃなく、交渉が必要!

ということで、メッチャいい部屋を独占貸し切りで確保に成功(*^^*)
これは登頂前のコンデイション作りにメッチャ大事なことです!

安心してください!履いています。

夕食はお肉はなく、炭水化物中心の軽めのものに。

出発前の行動食の確認 これはメッチャ重要!!!12時間近い行動になるけど食事はないので効果的な行動食の摂取が必要。標高が高く寒いと必要となるカロリーも増える。
全員の持っていく行動食を把握しておきます。自分がアタック中に何を摂取するか指示するためです。さらに飲み物に加えるマルトデキストリンも配布。

この日は早めに就寝。起床は22:00ですからね。
熟睡できなくてもいい。目を閉じて横になっているだけで疲れは取れる。

キリマンジャロ登山 キボハットから山頂アタック

起床は22:00
メインの食事は日本から持参したうどんやそば。
麺は残してもいい、出汁の味がリラックスさせてくれる。

ガイドもやってきて、最終の確認。
もちろん全員の体調はOK! いよいよ長くてきつい12時間の始まりです。。。

出発は23:00をやや過ぎた頃
曇っていて、放射冷却が起きていないので思いの外温かい。

少し歩くと息が切れる
思考回路が弱くなる
時間的な感覚も弱くなる
物忘れがひどくなる
などなど、自分も初めて登った時のことを思い出すようにしています。
みんなの気持ちが分かるように

雪が出始める
しんどくなり始める頃。

一歩がきつい

少し明るくなってきた。
夜明け前が一番寒い。あくまで目標はウフルピーク。

ギルマンズポイント 5685m

まだ暗いうちに、順調にギルマンズポイントに到着!
しんどいのは当たり前、きついのも当たり前、苦しいのも当たり前、頭が痛いのも当たり前

だって、みんな未知の世界にいるわけですから。

カメラのシャッターを押すだけで息が切れる世界。

ここが広大なキリマンジャロのお鉢の縁。
富士山に例えるとわかりやすい。お鉢には辿り着いたが最高峰の剣ヶ峰はまだ先。
ここはキリマンジャロ、富士山のお鉢よりずっと大きく、ここから最高峰のウフルピークへは約2時間!キリマンジャロ ギルマンズポイント

全員でウフルピークへ向かいます。

ピンぼけだけど、ステラポイント
マチャメルートとの合流点

ここを超えると氷河が目前に見えてくる

一歩が更に重く感じるようなる。

メッチャ高く感じたマウエンジ峰が下に見えるようになる

広大なキリマンジャロの火口
最高地点がクレーターの内側でなくてよかった。。。
キリマンジャロ火口

振り返ると某S社の日本人ツアー
お客さん15人で添乗員1人。。。。。安いだけのことはある。
いろいろ思うことはありますが、あえてコメントはしないでおきます。

責任が持てないので、こんな人数の仕事は断りますとだけ。

この氷河に行きたかったけど、積雪が多いので難しいなぁと考える。
昨年よりもやはり小さくなっているキリマンジャロの氷河

もう少し、あと少し

ウフルピーク

そしてキリマンジャロの山頂

感動の山頂! 一緒に泣きました。

キリマンジャロに登って毎回思うこと

これまでは
きついキリマンジャロでも、らくらくのスイスハイキングでも給料は同じでした。。。
でもどうして、こんなにキリマンジャロが好きなんだろう?
きっとハイキングでは到達できない、この感動の瞬間のためなのかなと。。

今年の山頂アタックのオーバージャケットは
ミレーのKエクスパートゴアテックスジャケットでした!

下山はあっという間!

メッチャ時間のかかった登りなんて、あっという間!

疲労はピークに。出し切りました。。。

やっとこさキボハットへ帰還!
ここで終わりならいいのですが、更にこの後ホロンボハットまでの下山が待っています。

小屋で1時間ほど仮眠を取り、軽く食事をして下山開始!

のんびり歩くと時間がかかるので、ある程度のリズムで歩きます

高山病や疲れで歩けなくなったら、こんなものがあります(^^)

そして、やっとホロンボハットに到着!