アウトドア用の浄水ボトルである、グレイル(GRAYL)を使ってみたので、記事にしてみたいと思います。
一般に浄水器というと、水道の水なんかを美味しく飲むための浄水器(ブリタとか)が真っ先に出てきますが
ここで紹介するのは、美味しい水を飲むためはなく、安全な水を飲むための浄水器です。
アウトドアで浄水器が必要なケース
日本の水は世界に誇れる綺麗さです。水道水は安心して飲むことができるし、一般的に山の水もキレイです。
しかし、一部の登山者が集中する山の水は大腸菌に汚染されたりしています。今は表示がないですが、屋久島のウィルソン株の鮮烈な湧き水の横に「大腸菌で汚染されています」との看板を見た時は衝撃を受けたものです。かつては上高地の梓川も大腸菌に汚染されていました。
私は基本的に、山の水はそのまま飲みます。きっと胃腸も強い(笑)
でも、北海道の山に行く時だけは別です。エキノコックスというキツネによって媒介される原虫で汚染されています。煮沸すれば問題なく飲めるのですが、面倒くさいですよね。
北海道の知床岬を目指す時に、新しい浄水器を購入し、便利でよかったので紹介したいと思います。
エキノコックスとは
北海道のHPからのまとめ&抜粋です
エキノコックスとは、主に北海道に生息するキツネや野ネズミに寄生しています。キツネの腸に寄生して卵を生み、その卵が糞と一緒に排泄され、それを食べた野ネズミの体内で肝臓に寄生します、その野ネズミを食べたキツネの中で成虫になり・・・というサイクルを繰り返しています。
私たち人間は、エキノコックスの卵に汚染された山菜や沢水などを直接口にしたり、卵が付着した手指を介して感染して、野ネズミと同様にエキノコックスの幼虫が肝臓に寄生します。人から人に感染したり、野ネズミから人に感染することはありません。
エキノコックスの卵は、直径0.03mmの球体で肉眼では見えませんが、十分な加熱や水洗い(手洗い)で、感染を予防することができます。人にエキノコックスが感染しても、すぐには自覚症状が現れず、数年から10数年の潜伏期を経て、上腹部の不快感や膨満感が現れ、しだいに肝機能障害に伴うだるさや黄疸等の症状が現れ、放っておくと肺や脳に病巣が転移したり、命にかかわることもあります。
という事で、北海道で生水は飲まないほうがいいということになります。
グレイル(GRAYL)の浄水ボトルとは
アマゾンやモンベルで販売してる、ボトル型の浄水器です。色は2色。
有害物質除去率
パンフレットによると以下のようです。個人では測りようがないので、その数字を信じるしかないですね。
ウイルス除去率 99.9999%
ロタウイルス・ノロウイルス・A型肝炎ワクチン など
バクテリア除去率 99.9999%
大腸菌・サルモネラ菌・コレラ菌・赤痢菌 など
原虫除去率 99.999%
エキノコックス・ジアルジア・クリプトスポリジウム など
素早い水の洗浄と保存が一度にできる
以前はMSRの浄水器を使ったことがあります。信頼のMSRですが、かなり扱いづらく面倒くさかった。。。
浄水には水をフィルターに通さなければいけないのですが、それに力が必要です。またボトルも別に用意する必要があり水源で浄水を行わなければいけません。水源は足場が安定しているとも限りません。どちらかというと悪いことが多い。使い勝手は正直良くなかったです。現在販売しているのならこのモデルです。値段も高め。。。
簡単なGRAYLの浄水方法
アウターボトルに浄水したい水を入れます。この時、アウターボトルに入れた水は足場の安定した場所へ移動可能です。そこに洗浄された水が入るインナープレスを押し込んで浄水します。目の細かいフィルターに水を通すには、力が必要です。そこで最も簡単に力が使えるのは体重を使うこと。
このインナープレスを押し込む時は体重を使うので、力はほとんど必要ないです。
パンフレットでは15秒となっています。
ぶっちゃけ、15秒よりもかかると思いましたが(20秒程度)、簡単なことに変わりはありません。握力の少ない女性や子供でも問題なく利用可能です。
ウォーターボトルとして利用可能
そして、そのままウォーターボトルとして持ち運べます。
ボトルの容量は473mlです。あまり多くはありませんが、そのまま浄水した水を持ち運ぶことができるので便利です。より多くの水を浄水したい場合は、別のボトルにその水を移し替えて、繰り返し浄水します。
値段も手頃で、便利で購入してすごく良かったです(^^)
メンテナンスも水で洗って乾かすだけなので、簡単です!
自宅に浄水ボトルがあることのメリット
登山やアウトドア用だけではなく、災害時の備えとしてもとても心強いものがあります。
近年はまさかという災害も増えていますので。
他にも色々なメーカーから浄水ボトルは販売されています。
絶対に必要なものではありませんが、あると安心な装備の紹介でした!