キリマンジャロ山とは
アフリカ大陸の最高峰(5895m)にして、世界一の独立峰。東アフリカのタンザニアに聳える山です。※ケニアではありません! 一部で世界一高い火山との説明もありますが、南米には6000mを超える火山があるので間違いです。
赤道付近に位置しているにもかかわらず、その頂上部には氷河があり、年々その氷河が小さくなっていることでも知られています。何度も登っていると、本当に小さくなっていくのを実感します。山麓はキリマンジャロコーヒーの産地として有名なので、登山をしない人でもキリマンジャロの名前は知っていると思います。
特別な技術がなくても登れる山で、トレッキングピークの最高峰として、一般の登山者の最終目標、憧れの山ともいわれます。
憧れのキリマンジャロ山についての情報を発信します!
キリマンジャロ山の自然環境
キリマンジャロの登山口の標高は約1700m。熱帯のジャングルが生い茂る豊かな森です。標高が3000mを超える頃には草原に、4000mを超えると砂漠に、山頂部は氷河が存在します。山頂は5895m。まるで地球を赤道から極地へ移動するかのような環境の変化を、数日間で体験することになります。このような体験ができる山は、他にないと言っても過言ではないでしょう。垂直距離の移動は水平距離よりも遥かに短時間で多くの自然変化をもたらします。すごい山です!
キリマンジャロ登山をすすめる6つの理由
アフリカ大陸最高峰
キリマンジャロは広大なアフリカ大陸の最高峰。大陸最高峰という言葉はとっても魅力的。コーヒー豆で有名なので、知名度が高く登山をしない人でも知っているのも嬉しいポイント。せっかく登ったのに、それどこの山??って言われるより嬉しいですもんね。
特別な技術がなくても登れる!
氷河を抱くキリマンジャロ山ですが、雪が積もることはあってもコース上には氷河は存在しません。ピッケルなど特別な技術は必要ありません。トレッキングピークと呼ばれ、体力があれば、誰でもチャレンジできます。
変化のある自然環境
赤道付近に位置するキリマンジャロは登山口付近のジャングルから、山頂の氷河地帯まで目まぐるしく自然環境が変化します。このような山はほとんどありません。ジャングルではアビシニアコロブスに出会うことも!
充実のサポート体制
キリマンジャロはガイドの同行が義務付けられ(単独登山はできない)、万一の時のレスキュー体制も整えられています。
6000m近い山で、これだけ揃っている山は他にないでしょう。
大変な山だけど、手に届くギリギリの山
キリマンジャロの登山は決して楽ではありません。登頂日の寒さ、睡眠不足そして薄い酸素。体も心も自分の限界にチャレンジする登山となるでしょう。しかし、一般の登山者でもギリギリ登れる、絶妙な難易度です。
下山後も楽しい
無事にキリマンジャロに登頂した後は、ぜひサファリを楽しんで下さい。野生動物を楽しみ、山を眺めながらビールを飲むのは最高です!
キリマンジャロ登山
キリマンジャロに挑戦するのはどんな登山者?
キリマンジャロは経験豊富なベテランの登山家でなくても挑戦可能な山です。俗にトレッキングピークとも呼ばれ、ピッケルなど必要なく、特別な技術なしで登ることができます。南米には麓から日帰りのできる6000m峰もありますが、知名度では圧倒的に劣ります。登山経験がそれほどなくても登ることができる、最も有名であり標高の高い山と言えます。初心者でも登頂の可能性が大いにありますが、ベテランでも高度順化に失敗すると登頂できません。日本の登山経験と登頂率はあまり関係がないと思います。誰でも登れる山ではなくて誰でも挑戦することのできるできる山と言ったほうがよいでしょう。私が同行したお客さんの、ウフルピーク登頂成功最高年齢は75歳です!
キリマンジャロ登山と日本の登山との大きな違い
キリマンジャロのような5000mを超えるような高所の登山は、日本国内での登山では体験することができない登山となります。大きな違いは何でしょうか?大きく分けて以下の5つを挙げられます。日本ではベテランの登山者でも、その常識はキリマンジャロでは通用しません。
高度による低酸素状態
最も大きな違いは低酸素、いわゆる空気が薄いという状態です。標高が上がれば空気が薄くなり、酸素も減ります。それに合わせて酸素と結びついた血中のヘモグロビンも減り、血中の酸素飽和度が低下していきます。酸素飽和度(SPO2)の低下は、少しの動きで息が切れたり、頭が痛くなったりと人体に様々な障害をもたらします。最初はあくびが増え、頭痛、肺水腫、脳浮腫と悪化、ひどくなれば高山病で命を落とすこともあります。私も現地で亡くなった人が、一輪車担架で運ばれる様子を見たことがあります。酸素飽和度の低下は標高の上げ方や、個人差、体調で大きく異なります。
高山病についてもっと詳しく知りたい方は、下記のリンクを読んでみて下さい

極度の乾燥
高所の空気は非常に乾いています。そして高所では誰もが呼吸が大きく早く、さらに口呼吸になります。キリマンジャロの登山中は行動1時間あたりに100〜200mlの水分が呼吸とともに失われます。結果として、1日3~4リットルの水分補給が必要となります。喉が乾く前に、水分補給を欠かさないように。水だけで3リットルの水分を取るのは現実的ではないので、ティータイムや食事の時にも積極的に水分を補給しましょう。体が乾くと血流がドロドロになり、高山病のリスクが高まります。
強烈な紫外線
空気が薄いことと、空気が乾燥していることは、どちらも紫外線の空気中での散乱を減らします。帽子、サングラス、日焼け止めは絶対に必要です。不用意な日焼けは、回復のために、エネルギーを大量に消費します。耳や鼻そして唇の日焼け予防は特に重要です。男性は日焼け止めのリップクリームなど持参しない方がいますが、甘くみると登山を楽しめなくなるでしょう。山頂部で雪が降った場合などは、サングラスがないとまともに目を開けられなくなります。日本では考えられないほどの強烈な紫外線が降り注いでいます。焼きたくない方は、こまめな塗り直し必須!
寒さ
100m登ると気温はおよそ0.6℃低下します。キリマンジャロの登山口から山頂までの標高差はおよそ4000mなので、約24℃低下することになります。さらに昼夜の気温差が加わります。とはいえ、いくら下がっても−10℃程度、日本で冬山に登っていればその程度は経験済みと甘く見る方もいるかもしれません。しかし、山頂アタックの時は、低酸素状態のために、本当にゆっくりしか動けません。結果、体がなかなか温まりません。最も冷える明け方に、山頂部へ到達します。体感気温と実際の気温には大きな乖離があります。体温が奪われると結果として急性高山病にもつながります。
キリマンジャロ登山における正しい情報の見分け方
一般登山者の最終目標といっても過言ではない、キリマンジャロ登山。私も何回も何回も登って案内してきました!しんどい仕事です。
時間もお金もかけて、せっかくアフリカまで行くのだから山頂に立って欲しいと思います。登るだけではなく楽しんでほしいと思います。
日本の山のベテランでも、日本の登山の常識が通じない山です。日本には富士山以上の標高の山がないですからね。
旅行社のサイトは、多少歩ける人なら、誰でも山頂に立てるかのような書き方をしていたり、いかに安全に配慮しているかがわかりやすく表記されています。1人でも多く参加してほしいからハードルを下げる書き方をします。一方で肝心な細かい情報はあまり書かれていません。申し込んだ人にだけ資料を送るからです。ノウハウをwebで公開しても、申し込みには直接繋がらないからだと思います。
一方、個人のサイトは非常に細かく書かれていて、まるで行った気になるようなものまで存在します。
しかし、個人のサイトはみんな一回だけしか登ってないんですよね。個人的に何度も登る人はいないでしょう。結果として、登頂に成功した人の都合のいい情報ばかりが集まります。成功した人は細かく書いてみんなに見て欲しいもんです。
でも失敗した人は・・・。わざわざ書かないですよね。。。
ネットは都合のいい情報の比率が圧倒的に高いと思って下さい。
何度も登って来たガイドの客観的な情報が、安全登山のために必要かと思いました。コンディションは毎回変わりますからね!
キリマンジャロ登山のルートの選び方
富士登山に吉田口ルートや富士宮ルートがあるように、キリマンジャロにもいくつかルートがあります。
最も一般的なのはマラングルート、その次がマチャメルートです。
地図の赤色のラインがマチャメ、青色がマラングになります。
キリマンジャロのマラングルートを選ぶポイント
キリマンジャロ登山では「コカ・コーラ」ルートとも呼ばれています。一般的コースで簡単という意味です。
マラングルートのメリット
・最短5日間で登ることができる ※6日間を強く勧めます
・山小屋があり設備が整っている
・トイレが比較的キレイ ※和式です
・登山道の傾斜がゆるく、アップダウンが少なく歩きやすい
・多くの登山者が登っているので、情報が多い
マラングルートのデメリット
・登山道が単調で変化が少ない
・山小屋は相部屋になることもあり、騒がしいことも
・現地ガイド曰く、山頂アタック日はマチャメルートと比べて時間がかかり、登頂率は落ちるらしい ※数字のエビデンスは取れていません
キリマンジャロのマチャメルートを選ぶポイント
キリマンジャロ登山では「ウイスキー」ルートとも呼ばれています。コカ・コーラより難易度が高いという意味です。
マチャメルートのメリット
・変化に飛んで飽きない登山道で、往復ではない周遊ルート
・キリマンジャロのキボ峰南側をぐるっと廻るので、美しい山岳展望
・すべてテントになるが、プライバシーを確保しやすい
・3日目に4600mまで登るので、高度順応しやすい
・山頂アタック日はマラングルートより早く登ることができ、5500m以上の滞在時間が短いので体への負担が少ない
マチャメルートのデメリット
・標準で7日間の登山日程なので、マラングより長い
・登山道に変化がある反面、岩場なども出てくるので登山初心者には勧めづらい
・テントになるので、雨の日は辛いかも
・パブリックトイレが汚い ※OPで洋式のプライベートトイレを頼むと解決
・ダイニングもテントなので、小屋のマラングに比べると寒い。防寒対策が必要。
沖本ガイドのおすすめはどっち??
以前はキリマンジャロといえば、マラングルートから登ることでした。今も大半の旅行会社のツアーはマラングです。
これまでどちらのコースも案内してきましたが、登山としての満足度が高くおすすめするのはマチャメルートです。
山が好きなら、いい景色が見たいなら、マチャメルートでしょう。マラングルートがつまらないと言っているわけではありませんが。。。
わかりやすく例えるとすれば、マラングルートは富士登山、マチャメルート北アルプス縦走登山ってな感じでしょうか。
マチャメはテント泊です。山小屋より利便性では劣りますが、それを補って余りある登山の楽しさがあります。装備はポーターが運んでくれるので、マラングと背負う荷物は変わりません。
山が好きだったら! 変化があって楽しく登れるコースを選びたいです。
高度順応もマチャメルートの方が有利。登山3日目のコースは4600mまで登り、3960mまで下ります。きつい1日になりますが、効果大です。
キリマンジャロ登山スケジュール
マラングルートの登山スケジュールとポイント
5日間でも可能ですが。高度順応日を確保したほうがいいと思います。特にアフリカ到着翌日から登山をする場合は強くおすすめします。
歩行距離は75km前後になるかと思います。
① | マラングゲート(1700m)からジャングルの中をマンダラハット(2727m)へ。 |
② | 潅木帯から草原へ変化すると、キリマンジャロのキボ峰が遠くに見られます。ホロンボハット(3720m)へ。 |
③ | 高度順応日。ゼブラロックへ歩きます。 |
④ | 草原から砂漠に植生が変化します。山頂直下のキボハットへ(4703m)へ。 |
⑤ | キボハットからギルマンズポイントを経て、最高峰のウフルピーク(5895m)へ。さらにホロンボハットへ。 |
⑥ | 一気に登山口のマランゲートへ。 |
マラングゲートからの往復になります。
アップダウンの少ない歩きやすい道というのは、想像できるのではないでしょうか。その代わり、マチャメより15km以上長く歩くこととなります。ゼブラロックは高度順応日です。
マチャメルートの登山スケジュールとポイント
アップダウンが多いので、高度順応のしやすいコースです。テントなのでマラングより寒さ対策は念入りに!
歩行距離は60km弱になるかと思います。
① | マチャメゲート(1800m)からジャングルの中をマチャメキャンプ(3100m)へ |
② | マチャメキャンプから樹林帯を登り、灌木帯のシーラキャンプ(3845m)へ |
③ | シーラキャンプから植物のないラバタワー(4600m)まで登り、砂礫の道を下りバランコキャンプ(3960m)へ |
④ | バランコキャンプから岩場の急登であるバランコウォールを登り、カランガキャンプ(4035m)へ |
⑤ | カランガキャンプ緩やかなアップダウンを繰り返し、バラフキャンプへ(4640m)へ |
⑥ | バラフキャンプからステラポイントを経て、最高峰のウフルピーク(5895m)へ。ムエカキャンプ(3100m)へ |
⑦ | ムエカキャンプからムエカゲート(1640m)へ モシのホテルへ。 |




キリマンジャロに登頂する6つのコツとポイント
キリマンジャロの登頂のポイントは、高山病をひどくさせないことです。断念した人のほとんどは高山病かそれの影響で体調を悪化させた人。高山病がひどくなるかならないかが、登頂を左右します。※頭が痛くなる程度の高山病は誰でもなります。事前の知識があればいいですが、高山病で欲しいのは経験。確実に登りたいという方は、経験豊富なガイドと登ることを強くお勧めします。
水分補給
上の感想の欄で書いていますが、キリマンジャロの登山中はドンドン体の水分が失われます。水分が不足すると血液の粘土が上昇し血中の酸素運搬が円滑に行われなくなり、また血液がドロドロになります。積極的に水分を補給し、高山病を防ぎましょう。
ゆっくり登る
とにかくゆっくり歩くこと。急がずに、ゆっくりのんびり景色を楽しみながら登りましょう。急いで登ってもいいことはありません。※山頂にアタックする日のみ、時間制限がかかる場合があります。
腹式呼吸
常に深呼吸をしているくらいのイメージで。より多くの酸素を体内に吸い込むことを意識して呼吸をします。息を最後までしっかりと出し切ります。そうすれば自然に新しい空気が肺に入ってきます。腹式呼吸は大きく息を吸って、2~3秒息を止めて、口をすぼめて力強くでもゆっくりと息を吹きだします。風船を膨らませたり、ロウソクの火を消したりするようなイメージです。私はかつて、低酸素部屋で腹式呼吸のトレーニングを指導していました。腹式呼吸が血中の酸素飽和度を大きく改善させる事は、経験でも数値でも明らかです。
ほどほどの食事
日本では多く歩く日は、カロリーを多く消費するので、いっぱい食べようという雰囲気があります。しかし、高所の低酸素状態で消化能力の落ちている消化器官にとって、それは負担です。私は登山中は腹5分目程度で抑えるようにアドバイスしています。胃腸の調子を悪くしないように、細心の注意を払いましょう。食べ過ぎに注意!
高山病予防薬
高山病薬としてはダイアモックスが有名です。治療薬にもなりますが、一発勝負のキリマンジャロでは、即下山となり、治療薬としては使えません。※時間をかけるヒマラヤならば有効です。もともとは緑内障の薬で、薬局では手に入らず、医師の処方箋が必要となります。ダイアモックスは就寝中の酸素摂取量の落ち込みを防ぎます。就寝前に服薬するのが有効です。私は指先に若干のしびれなど副作用が出ますし、何より利尿効果があるのでトイレの回数が増えます。効き方には個人差もありますが、私は有効であると判断しています。バファリンなどの痛み止めは血がサラサラになるので良いとされています。ロキソニンはサラサラ効果がないので注意ください。
防寒対策
頂上アタックの出発は真夜中の気温はおよそマイナス3度、頂上に着くころにはマイナス10度ほどまで下がります。真っ暗で不安な中、体が冷えるととても辛い状態になります。服以外にしっかりと手袋・靴・帽子を準備しましょう。寝袋はルートによって必要なレベルが違います。体感気温は個人差が激しいです。
キリマンジャロ登山でやってはいけないこと4つ
早く動く
息切れがしないように、ゆっくりと動いてください。高所で息がきれると回復には時間がかかります。その後で頭が痛くなることも多いです。
お酒を飲む
数日なので、お酒は飲まないように我慢しましょう。登頂し、下山した後のビールは格別です。この世で一番美味しいビールかも。アルコールは分解に体内の水分を大量に消費します。高所ではアルコールを摂取しないように我慢しましょう。代わりに砂糖をたっぷり入れた紅茶を勧めます。
睡眠薬や睡眠導入剤を服用する
睡眠中は呼吸が浅くなります。睡眠剤などを服用すると、一気に高山病が進む方がいます。高所で熟睡するのは難しく、睡眠時間を確保したい方がいると思いますが、絶対に服用しないように!過去に服用して、呼吸が一時止まった方がいたという報告を聞いています。
無理をして登る
キリマンジャロに登るには、時間とお金をかけて来ていますので、絶対に登りたいと思います。しかし、調子が悪い時は、正直にガイドに報告してください。我慢をしてはいけません。私は1日に2回、お客さんの血中の酸素飽和度や脈拍など記録します。無理をしていれば、わかってしまいます。でも、見抜けないガイドの時、山頂付近で悪化すると命に関わります。一番大事なのは命なので、スパッと諦め下山することが重要です。
ガイドの決定には絶対に従うこと。
キリマンジャロ登山ツアー選びでいちばん大事なこととは
現地ガイド同行なので安心??
個人旅行用サイト等では現地ガイドが同行するので安心・安全と書かれたりしますが、キリマンジャロはガイドが同行しないと登れません。単独登頂はできないルールになっています。ということは、当たり前なのでツアーの謳い文句にはならないということです。
現地ガイドが同行しても、毎日のようにキリマンジャロにはレスキュー隊が入り、ヘリコプターや担架で下山する登山者がいます。
現地ガイド同行で安全が確保されるわけじゃない!断言できます。
現地ガイドは山の知識もあり、体力もありますが、通常時の登山者のケアはしてくれません。高山病・水分補給・カロリー摂取・防寒などいろんなアドバイスが必要なのですが、彼らからすると、そのあたりは登山者の自己責任といったところでしょうか。
危ないキリマンジャロツアーもあります
私が見てきた危ないと感じたツアーの一例ですが
登山大手旅行社のスタッフさんは、山頂アタック時に空身で遅れて列の最終を歩いていました。最後尾ではパーティーの状態の把握はできないし、休憩のタイミングなどの指示も出せない。ツアーのコントロールは現地ガイドに丸投げで、言葉は悪いですが、金魚の糞です。
最後尾から「がんばろー!」と言っているだけ。 お前が頑張れ!(笑) しかも、何も背負っていない。お客さんでも荷物背負っているのに・・・お客さんからしたら、お金払ってこんな奴連れてきたのってなりませんかね?
別のツアーで危険だなぁと思ったのは
高山病の状態が悪く、まともに歩けないお客さんに、スタッフ2人を付けて脇から両サイドを確保して山頂へ引きずるように連れて行く行為。確かに上まで行けばツアーとしての登頂率は上がるけど、それは危ない!
私がコントロールするなら、サポート1人で歩けない状態ならば、即刻下山!5800mでスタッフ2人も取られちゃうと、この後のツアー運営に支障が出ます。そもそも、支えないといけない状態では下山でしょう。
そもそもスタッフはそういった判断ができないようでした。列は長く長く伸び、誰がどこにいるかなんて分かるわけない。ガスの中1人でフラフラ歩いているお客さんの姿もありました。パーティーのコントロールは最重要任務なのですが。
酷いと思うかもしれませんが、上記のスタッフは登山について行っているだけマシかも知れません。
何人も途中下山した日本人スタッフを知っています。そうなるとコントロールは現地ガイドに丸投げ。プロとして日本から行ってるのに、ありえないですよね。
それぐらい極限な状態でツアーは運営されている事があるのです。
ツアーでも死亡事故はあります。しかし、高山病で1名亡くなるくらいならニュースにはならないです。
ツアーの定員は大事
私は細かにお客さんを観察しますが、キリマンジャロのような高所では10名が限界かと思います。できれば6名がいいですね。
旅行会社により定員は様々ですが、定員を書いてない旅行会社は要注意です!少人数が安全で楽しく登る条件の1つ!
今の私は個人ガイドしか受けていませんが、最大定員は6名にしています。この人数を超えると、できるサービスが一気に減るんですよね。
2名の参加者でご案内したこともありますよ。
最も差が出るのは日本人スタッフ
キリマンジャロの山の中では、どこの旅行会社も内容に大した違いはありません。
泊まる所は同じだし、食事の回数も同じで内容も似たりよったり。現地ガイドやコックは、あちこちのツアー会社を掛け持ちしています。
旅行会社の準備するサービスで最も差が出るのが一緒に歩く日本人スタッフです!
キリマンジャロの高さでは、高所への豊富な経験や強さがないと、日本からのスタッフ自身が限界になってしまいます。当たり前ですが、お客さんより忙しく、高山病になる要素は多いです。
添乗員出身で仕事で山に行っている方と、山のガイドから添乗員をしている方を比べると、こういった状況での実力には差があるでしょう。添乗員さんよりは、山のガイドさんの方がはっきりとお客さんに物が言えて安全の判断ができると思います。
そういうトレーニングをしていますから。問題なのは添乗員さんではなく、そういう添乗員をキリマンジャロに行かせている旅行会社です。
キリマンジャロは東アフリカ。高所のガイド能力も大事ですが、日本から同行するスタッフには、レベルの高い旅程管理能力(添乗力)が必要となります。何事もゆっくりで、日本に比べるとルーズな東アフリカ。旅行の日程が予定通り行かないことだってあります。私も実際にイロイロ経験してきました。多少の旅のトラブルは受け入れ解決する経験と能力が必要です。
高所登山のガイド能力と、添乗員の旅程管理能力を高次元で併せ持つ日本人スタッフと一緒に登ったほうが良い!ということです。
経験豊富な日本人スタッフと登って下さい!
結論としては、どこの会社で行くかより、誰と行くかの方が登頂率を左右すると思います。
ツアーを申し込む時は、誰が一緒に行ってくれるか、その人の高所登山の経験はどうかということが、とっても大事なのです。特に経験の浅い派遣添乗員さんを雇う会社は要注意!
以前、○日新聞のキリマンジャロツアーに知り合いの派遣の添乗員さんが行くことになって、相談を受けたことがあります。不安の塊でした…。無事に帰ってきましたが、添乗員さんもお客さんも可愛そうだと思いました。
ツアーを申し込む時に同行する添乗員は「どのような高所ツアーに同行し、登頂率はどうだったか具体的に聞いてみましょう」それで旅行を決めてもいいと思う。それくらい日本からの同行スタッフは大事です。誰が行くか決まっていないなどの返事があれば論外。そして、ツアー定員が少ない会社で!
何度もチャレンジできる山ではありません! 少し安いからと値段だけで決めて、登れないと悔しいです。
そして登るなら楽しく登りたい! そして、機材を駆使して写真や動画をいっぱい撮ってほしいですよね??
一緒に登る日本人スタッフは吟味してください。
キリマンジャロのプライベートツアーのご案内
キリマンジャロのプライベートツアーを案内しています! 私は旅行会社の案内はしていませんし、公募のツアーもやっていません。キリマンジャロでなくても、すべてプライベートツアーです。希望の出発日やコース、予算に合わせて企画します。
出発日や参加者数、サファリの内容によって、参加費は大きく変動します。
一般的な登山ツアーの顧客よりも若く、情報収集能力に優れた方からも選ばれています。20代や30代でも参加可能な金額です。
お気軽にお問い合わせください。とは言いませんが、本気でキリマンジャロを目指そうと思いましたら、お問い合わせください。



キリマンジャロ登山の服装と装備・オススメの装備
装備についてはこちらで詳しく記載しています



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