雪の木曽駒ヶ岳の装備と注意点

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登山&アウトドアガイドの沖本です!

3月の木曽駒ヶ岳と入笠山へ遊びに行ってきました。ほんとは唐松岳でテント泊の予定だったのですが、荒れた天気になりそうだったので、予定を変更です。日本海から離れたエリアは回復が早そうだったので、木曽駒ヶ岳と入笠山を選択しました。

木曽駒ヶ岳では、危なっかしい登山者が多く見られたので、そうならないための注意点を中心に書いてみたいと思います。

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雪の木曽駒ヶ岳と入笠山の日程

唐松岳の予定を変更して、下記のようになりました。人数も減っちゃたけど、それはしょうがない。。。

大阪=駒ヶ根高原 宿泊
ー路線バス&ロープウェイー千畳敷(2612m)…木曽駒ヶ岳(2956m)…千畳敷ーロープウェイ&路線バスー駒ヶ根高原=茅野
=ゴンドラ山麓駅ーゴンドラ山頂駅(1780m)…入笠山(1955m)…マナスル山荘…ゴンドラ山頂駅ーゴンドラ山麓駅=大阪

木曽駒ヶ岳は大混雑

登山開始までが大変!!

木曽駒ヶ岳は千畳敷から登山を開始しますが、千畳敷への輸送に限界があります。始発の1時間前に行ったのですが、やばい人混みでした〜!!
バスの増便なら簡単なのでしょうが、駅に行ってもロープウェイの輸送能力に限界があるので、どこで待つかだけの違いです。

始発から1時間以上待って、バスでロープウェイ駅へ。
さらにロープウェイで千畳敷へ。ロープウェイは密々で、ソーシャルディスタンスなんぞありゃしないって感じでした(笑)
個人的には全く気にしませんので!早く移動できる方がいい。

登山口にやっと到着。トイレ済ませて、出発準備!

アイゼンはきちんと板の上で装着しましょう。アイゼンを装着してから、ホテルのトイレに行こうとする人が何人かいて注意したりしました。普通の感覚じゃないよね。登山者というより、人としておかしい。

準備して、建物の外へ! やっと歩ける(笑)

登山道を見ると、いっぱい登っています!!

雪の木曽駒ヶ岳登山はやばい登山者の宝庫!

登山の概要はYAMAPにもアップしています。

大混雑 雪の木曽駒ヶ岳 / 沖本浩一さんの中岳(長野県上伊那郡宮田村)木曽駒ヶ岳の活動データ | YAMAP / ヤマップ

装備はバッチリ揃っています!

いい天気すぎるくらい!空が青黒く見えます。天気予報がピンポイントで木曽駒が良かったので、人混みは仕方ないかな〜ってこの時は思っていました。

先行している登山者を観察していると、ちゃんとしている人と、無茶苦茶な人が混在しているのに気が付きます。カール底の緩斜面はともかくとして、この時期の千畳敷のカール上部ではピッケルや10本爪以上のアイゼンは必須です。ピッケルがないと、転んだら止まりません。

おいおい!アイゼンもなしで登るのかい?? 危ないと思ったので声かけたら「大丈夫です」って。。。何を根拠に大丈夫と言っているのか。。。登山靴でもない底の柔らかいスニーカーでソロ。登山を止める権利はないので、追い抜いて行きましたが。

私達の装備は完璧です!というか、3月のアルプスに登るなら、当たり前の装備。
ヘルメット、12本爪アイゼン、ピッケル、オーバージャケット&パンツ。

行列から少しそれて、歩行の練習をしながら登ります。後ろはちょっと有名なオットセイ岩。

この日は天気が良くて、カール内は風が弱く、体温調整が難しい。でも、オーバージャケットは絶対脱がない。その下の服やベンチレーターで調整します。ジャケットがない状態で、万一滑落したらどうなるか、想像してみましょう。

ズルズル落ちてくる危ない登山者がいました。こういう登山者の後ろは歩かないように、できるだけ避けていきましょう。

よくわらん。。。ヘルメットはちゃんとしてるのに、ピッケルはおろかストックもなし。どういう情報でこんな装備チョイスになるのか?下山のこと考えているのか?

私達は順調に登りました! バックは宝剣岳です。

かっこいい写真を撮るのも大切です!
トレースから外れて歩きます。

経験を積んだら、宝剣岳も登りに行こうね!

宝剣山荘は凍りついていました!

中岳を通過して、木曽駒ヶ岳の山頂へ。
ここ、3000mに近い雪山だよね???って感じの瞬間もありました。

山頂まではあと一息。

少しガスっていたけど、晴れ始めました。

山頂部に到着です!おめでとう!!!

再び晴れてきて良かった〜!!

看板は凍っています。

鳥居は半分埋もれていて

ソロ写真の時間です! 寝っ転がってみました。

JR SKISKI 的な感じになってしまったので、

ちょっと加工してみた(笑) 同じJRとフォントが欲しい。。
JR SKISKI

昼食を食べて(これ、1分で食べられるので、待ち時間短くて最高!)

一般的なコースからちょっと外れてピッケルの練習とか

下りの練習をしておかないといけません!

そして、休憩場所の作り方とか、ピッケルの使い方とか

いよいよ、カールの下りに入ります。
が、やばい登山者グループのタイミングとぶつかり、カオスでした。。。

道具を持っていないか、持っていても使う技術がない。。。
ピッケルなしの登山者からリーダーに置いていかれたので、連れて降りてくださいってお願いされたり。。。

もしも、天気が崩れて気温が下がり、雪が固くなっていたらどうしていたのかな??
こうやって、立って歩いて下るのがのが当たり前ですよ。
雪の千畳敷カール上部

グループのリーダーが指導していますが、そのリーダーもピッケルなどの装備はなく、指示も適当で危なすぎる。。。驚いた。。。
気になりすぎたので、ちょっとアドバイスしてあげました。

私達はその後さっさと追い抜いて下山しました。危なっかしい登山者からは離れるに限る。

ロープウェイの最終間に合ったのかな??

下山はあっという間でした!! お疲れさまでした。

雪の木曽駒ヶ岳の装備

どんな装備で登っていたのか、紹介します!

雪山登山装備

雪の木曽駒ヶ岳の装備

オーバージャケット&パンツ

マムートのアイガーエクストリームシリーズのジャケット。いいお値段しますが、性能とファッション性を兼ねた逸品

同じ商品ではないですが近い商品

アークテリクスのベータジャケット こちらも、いいお値段しますが、性能とファッション性を兼ねた逸品

ファイントラックのエバーブレスアクロ ゴアテックスではないですが、非常に動きやすい、おすすめのオーバーパンツ。私もこれを愛用しています。

登山靴&アイゼン

この時期の木曽駒ヶ岳には厳冬期の登山靴までは必要ありませんが、4シーズンの登山靴があれば安心です。アイゼンは10本爪以上を。

アイゼンのグリベルは圧倒的なシェアです。友人とも被りやすいので、目印を付けておくといいでしょう。

ヘルメット&ピッケル

木曽駒ヶ岳では着用率は高くありませんが、あるなら持参しましょう。ヘルメットは軽いし暖かいし、おすすめです。
ピッケルは絶対に持っていきましょう。万一転んだ時に、ストックや手では止めることはできません!

バックパック

ココヘリ

会員制捜索ヘリサービスのことです。オレンジ色が発信機で、ヘリコプターによる捜索がスピーディーに行われます。万一の時の生存率がアップします。

COCOHELI ココヘリ | 山岳捜索サービス
待つ人に、次の冒険に、もっと楽しむために“安心”を。山の遭難対策に、山の安心のすべて「ココヘリ」。

他にも装備はありますが、今回はこのくらいで。

雪の木曽駒ヶ岳を登る注意点

木曽駒ヶ岳に限りませんが、厳しい環境に行くので、準備は欠かせません。大丈夫だと思ったんだけどってならないようにしましょう。

今回の登山での大雑把な感覚ですが、若い登山者の方が装備や準備がしっかりしている感じです。そして、声をかけても素直に応えてくれます。年配の方が装備は悪く、声をかけても聞く気なし。体力や運動能力が落ちているのだから、装備くらいは揃えよう!情報収集能力の差かもしれませんが。

雪山の装備は揃えよう

いくら天気が良くても、ピッケル、アイゼンなどの基本装備は必ず揃えましょう。いつ滑落してもおかしくない場面が多数ありました。他の登山者にも迷惑がかかります。

道具の使い方を学んでから山へ

せっかくピッケルを準備しているのに、使えていない方も多く見られました。勿体ない。。。アイゼンがなかなか装着できず、苦戦している方も見かけました。ストックでもゴムキャップをしたままだったり、スノーバスケットがなかったり、付け方が違っていたりと様々。

他人のトレースがなくても歩けるように

自分の行き先は自分で判断できるように。前の人が、自分の行きたい場所に向かっているかはわかりません。地図読みは大事です。スマホのGPSあるから大丈夫って主張する方もいますが、悪天になればそれで歩くのは極めて難しくなります。

一緒に行く仲間を選ぼう

ちゃんとしていない人に連れて行ってもらうと、苦労しますよ! 今回はメチャメチャなリーダーを見かけました。。。
経験豊富な人や慎重な人と行くようにしましょう。

事故があってからでは遅いですからね!

楽しい山で悲しいことにならないように、きちんと準備してから登りましょう。

皮肉っぽいことも書いちゃいましたが、それぐらい今回の登山は危なっかしい登山者を頻繁に見かけたということです。登山者が多い山は安全で簡単というわけではありませんから。みんなが楽しく安全に登れるように心がけましょう。

翌日は入笠山へ向かいました。

入笠山登山

入笠山は木曽駒ヶ岳と比べると、とっても簡単。6本爪のアイゼンやストックでOKです!

入笠山 / 沖本浩一さんの入笠山アカノラ山の活動データ | YAMAP / ヤマップ

スタートはゴンドラの山頂駅!

迷う人がいないように、しっかりと整備されています。

前日の木曽駒ヶ岳に比べると軽装で、気軽に歩けます。

暫く歩くとマナスル山荘。帰りにここで昼食を食べる予定です!!

マナスル山荘から30分位で入笠山の山頂! 後ろは前日登った中央アルプス!

入笠山からの中央アルプス入笠山からの中央アルプス

南アルプスも
入笠山からの南アルプス

日焼け対策は入念に!

ハロ現象が起きていました。まるで元気玉!!
入笠山のハロ現象

山頂を後に、マナスル山荘を目指します! あえてトレースのない所を歩いたり。

そして、マナスル山荘でランチ。あっという間にビーフシチューは売り切れで、別メニューになりましたが、美味しかったですよ!

写真はステーキ丼
マナスル山荘のステーキ丼

ポークソテーはスキレットで熱々!
マナスル山荘のポークソテー

食後は散歩のようにのんびり歩いて、ゴンドラの駅へ。
最後は八ヶ岳がきれいに見えました!
入笠山からの八ヶ岳

入笠山は危ないところはほとんど無く、緩やかで歩きやすいので雪山入門には最適です!

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